パーソナライズで好みの店を提案
飲食店探しはAIの仕事に。ぐるなび、新アプリ「UMAME!」正式リリース

ぐるなびは、AIエージェント搭載アプリ「UMAME!(うまみー!)」を1月20日に正式ローンチした。
昨年1月20日にベータ版としてリリースしたアプリが、1年の検証の末、正式版として登場するかたち。これまではiOS版のみの提供だったが、新たにAndroid版も提供開始する。

UMAME!は、飲食店を検索するのではなく探し当てる “No Search” の実現を目指したアプリ。ぐるなび全体で生成AIを用いた技術革新・DXを進める「ぐるなびNextプロジェクト」の一環として開発された。
発表会でプレゼンを行った同社執行役員CTO 岩本俊明氏は、本アプリについて「今の気分を読み解くもの」であると話す。店探しが面倒、予約プロセスが複雑、文脈を考慮した検索の限界といったグルメサイトの課題を解決し、微妙なニュアンスもAIが導いて新しい食体験に繋げることを目指したそうだ。
また、英語版のリリースも3月までを目標に進めているとのこと。特にインバウンドの方々は、現地の人が訪れるような店を探しているケースも多いとのこと。そういった需要も狙い、「ウォークインで探しても行きたいお店を探せる」(岩本氏)ようにしたいとしている。

正式版にあたり、各種新機能の追加を実施。さらに、基盤となる店舗情報は、従来の約42万店から約59万店(2月上旬まで)に拡充する。
新機能として、アプリを開いたらすぐに店の提案をしてくれる機能を搭載。AIエージェントは最初からチャットが必要なものも多いが、そういった手間なく提案が得られるとする。
加えて、日々の食事の写真を記録するジャーナル機能、お気に入りの飲食店を集めたブックマーク機能を搭載。ブックマークに登録した情報は “ユーザーの好みの店” としてAIと連動し、マッチングに活用されるとのこと。
今後は上述の英語版のほか、ジャーナル機能の写真の活用、食体験に関係する他エージェントとの連携(Agent to Agent/A2A)といった機能も検討していくとしている。

正式版に移行するにあたり、ベータ版の際に生じていた課題を解決したとのこと。たとえば、従来の検索のように「銀座 寿司」などのキーワードで探してしまう場合は、従来の検索のほうが向いている場合があるそうだ。
加えて、パーソナライズしすぎると食は気分で変わるものなので最適な結果にならない、知り合いのようなワードではその人との関係性が掴めない、といった問題も生じていたという。
岩本氏は「プロンプトだけで作っていたが限界があった」と話しており、複数のエージェント活用も実施。システム的には「ほぼ作り直した」という。エージェントが要望を理解したうえで質問することで対話を生み出し、メモリに保存している情報と合わせて、より最適な提案を行えるように改良した。

なお同社は別アプリ「楽天ぐるなび」も提供しているが、こちらは確実に店選びと予約ができることから、事前に計画を立てる食事会や大人数での飲み会に適しているとのこと。UMAME!は、一次会の後に二次会に行くシーン、満室で入れなかったときの代替案など「どこに行ったら良いかわからない」場合を想定しているという。岩本氏は「シーンに合わせて選ぶ時代」であると話し、「2つのアプリを全く異なるアプローチでの提案を目指していく」とした。
発表会の冒頭には、代表取締役社長 杉原章郎氏が登壇。UMAME!が「1年間のぐるなびの進化を代表するサービス」だと話し、「ユーザーひとりひとりの食に関わるパーソナライズ情報を深く理解するAIエージェントに進化しつつある」とアピールした。

「ITの力で飲食店を立地から解放し、人と店との新しい出会い」(杉原氏)を当初から目指してきたというぐるなび。今後も生成AIを活用することで、「創業時から変わらない志」をAIによって強化していくとした。
