リキッドメタルは「SIMトレイの改造版」

折りたたみiPhone、リキッドメタル製ヒンジと改良チタン筐体を採用か

多根清史

Image:Wit Olszewski/Shutterstock.com

アップル初の折りたたみiPhoneには、リキッドメタル製ヒンジと改良されたチタン合金ボディが採用されるとの噂が報じられている。

この情報は、韓国Naverのアグリゲーターとして知られる「yeux1122」氏が、素材メーカーの情報源をもとに伝えたものだ。同氏によれば、ヒンジに使われるリキッドメタルは「SIMトレイの改造版」とされており、この点は著名アナリストであるMing-Chi Kuo氏の見解とも一致している。

ここで言うリキッドメタルとは、一般に想像されがちな液体金属ではなく、米Liquidmetal Technologies社が特許を保有するアモルファス金属合金である。アップルは2010年に同社と独占ライセンス契約を結んで以降、iPhone 3G以降のSIMピンとしてこの素材を継続的に採用してきた。

アモルファス金属は結晶構造を持たないため、高い強度と曲がりにくさを備え、繰り返し加わる機械的ストレスにも強い。こうした特性から、アップルは特に折りたたみデバイスにおいて重要となるヒンジの耐久性確保を目的に、リキッドメタルの活用を長年検討してきたと考えられる。これまでは小型部品への採用にとどまっていたが、もしヒンジのような大規模な構造部品に使われるとすれば、今回が初の本格導入となる可能性が高い。

さらに、折りたたみiPhoneのボディには、既存のチタン製iPhoneフレームと表面積がほぼ同等でありながら、強度を高めつつ重量を抑えた改良型のチタン素材が採用されるという。この点については、アップル関連アナリストのJeff Pu氏も以前から言及しており、「チタンとアルミニウムの複合素材」と、より踏み込んだ説明を行っていた。

折りたたみ端末は構造上、本体が大型化・重量化しやすく、筐体素材には「高い強度と軽さの両立」が強く求められる。チタンは非常に頑丈な素材である一方、アルミニウムより比重が約1.6倍高く、熱伝導率も低いため熱がこもりやすい。こうした弱点はiPhone 15 Pro以降で指摘されてきたが、数世代にわたる改良の蓄積が、折りたたみiPhoneで活かされるのかもしれない。

Pu氏は最新のレポートで、折りたたみiPhoneの仕様について、次のように予想している。いずれも、これまでに出てきた噂の再確認という位置付けだ。

  • ディスプレイ:内側7.8インチ/外側5.3インチ
  • プロセッサ:A20 Pro
  • DRAM:LPDDR5 12GB
  • フロントカメラ:18MP(折りたたみ時)/18MP(展開時)
  • 背面カメラ:メイン48MP/超広角48MP
  • 生体認証:Touch ID
  • 筐体:チタン+アルミ

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