むしろ性能やバッテリー持ち改善がメイン

DELL幹部が「ユーザーはAI目的でPCを買ってない」と認める

多根清史

Image:Mino Surkala/Shutterstock.com

マイクロソフトをはじめとするPCメーカーが「Copilot+ PC」などAI機能を前面に押し出すなか、DELL幹部が「消費者はAI機能を主な理由としてPCを購入していない」ことを認めた。

これはDELLの製品責任者であるKevin Terwilliger氏が、CES 2026を前にしたPC Gamerのインタビューで語ったものだ。

同氏は「我々はデバイスにおけるAI機能の提供に非常に注力している。実際、今回発表するすべての製品にはNPUが搭載されている」としたうえで、この1年を通じて、特に消費者の視点から学んだこととして「彼らはAIを基準に購入していない」と述べている。

さらに「むしろAIは、具体的な成果を理解する助けになるどころか、混乱させている面の方が大きいと思う」と付け加えた。

これは、マイクロソフト最大級のPCパートナーのひとつから出た発言としては、驚くほど率直な認識である。DELLは2024年以降、人気のXPS 13やInspironシリーズのノートPCに、Copilot+ PC対応のSnapdragon X Eliteチップをいち早く採用してきた。

さらに昨年末には、Dell Pro Max 16 PlusにQualcomm Cloud AI 100のディスクリートNPU(450TOPS)を搭載した特別モデルを投入し、ローカルAIモデルの性能向上を強く打ち出していた。

しかし、ユーザー目線で見たCopilot+ PCのメリットは、実際にはAI機能そのものよりも、Snapdragon Xシリーズチップによるバッテリー駆動時間の向上や全体的な性能改善にある。

マイクロソフトは、Copilot+ PC向けAI機能の目玉とされてきた「Recall」の提供にも苦戦した。この物議を醸した機能は、セキュリティ専門家からの懸念を受けて延期され、当初の予定からほぼ1年遅れでようやく正式リリースに至っている。

もっとも、ユーザーからは「複数PC環境では役に立たない」「ブラウザの検索履歴の方が使いやすい」といった声も上がっている。

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