闇市場から入手可能だそうです

ベネズエラで“Starlink無料開放”も、現地は米国制裁でアンテナ購入ほぼ不可能

Munenori Taniguchi

Image:Thomas Dutour/Shutterstock.com

SpaceXは、米国によるニコラス・マドゥロ大統領の拘束に伴う空爆で、首都カラカスの一部地域で停電や、インターネット接続が失われたと報道されるベネズエラに対し、2月3日までの期間限定でStarlinkのサービスを無料提供すると発表した。

SpaceXは今回の措置に関して、状況をみまもりつつ、アクティブアカウントと非アクティブアカウントの両方にサービスクレジットを追加していると述べている。

ただ、Starlinkのサービスを利用するには、同サービス専用のアンテナも必要だ。ベネズエラでは現在、米国による制裁措置のためStarlinkサービスの正式な販売が禁止されており、アンテナの入手が実質的に不可能となっている。

つまりこのオファーの恩恵は、Starlinkのアカウントと機器一式をすでに所有している、ごく一部の人々しか享受できない可能性が高そうだ。

とはいえ、Bloombergの報道では、ベネズエラの闇市場でStarlinkアンテナを入手することが可能で、公然と宣伝もされている。こうした闇市場は、ロシアとの紛争下にあるウクライナやスーダンにもStarlinkアンテナを持ち込んでいるのだという。実際、SpaceXは、Starlinkユーザーはローミング(越境)プランでサービスにアクセスできるとしている。ただ、現地における正規アンテナの購入可能時期については未定のままだ。

ちなみに、Starlinkのローミングプランは現在、米国では月額50ドル(7835円)から、標準のハードウェアは279ドル(4万3718円)からとなっている。

蛇足だが、ベネズエラでは経済危機の影響もあり、もとから現地のインターネットアクセス環境が劣悪な状況が続いていた。2024年時点の測定データによれば、ベネズエラ国内のモバイル接続速度は平均14.59Mbpsで、ラテンアメリカで最も遅かったという。同調査では、アラブ首長国連邦が平均428.53Mbpsと、実にベネズエラの約30倍の速度をたたき出しており、世界最速となっている。

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