視線も思考も持っていかれるタッチ操作はドライバーとの相性が良くない
フォルクスワーゲン、操作系のタッチ移行は「過ち」 物理ボタンを復活させる方針

フォルクスワーゲンのデザイン責任者アンドレアス・ミント氏は昨年3月、ここ数年の自動車業界(特に電気自動車)の流れであるタッチパネル式車内インフォテインメントへの物理操作系の統合に倣ったのは「過ち」だったとし、今後は全モデルで重要な機能を操作する物理ボタンやダイヤル、スライダーが装備される予定だと述べた。
当時、ミント氏は今後の全車種で物理的な操作系を復活させ、ID.2allコンセプトの量産バージョンでは、センターパネルに鎮座するタッチスクリーンの下に、オーディオのボリューム、左右独立の各ヒーター、ファン操作、ハザードランプという「最重要5機能」のための物理的な操作ボタンを配置するとAutocarに述べていた。
そして新年早々、フォルクスワーゲンは今年後半にまず欧州から発売予定の新型EV「ID.Polo」のインテリアデザインを新たに公開し、ID.2allコンセプトで事前に予告していたとおり「物理的なボタンと新しく構成されたスクリーンによる直感的な操作環境」を明らかにした。センターコンソールにはオーディオ操作などが直感的に操作できるダイヤルノブも備えられている。

同社のEVである「ID.4」などでは、ステアリングホイール(いわゆるハンドル)の操作ボタンまでタッチ操作系が導入されていたが、今回のこのID.Poloでは、それも物理ボタンに戻った。
同社のステアリングボタンのタッチ操作化は、そのあまりの直感的操作のできなさに、米国で購入者らが集団訴訟を起こすに至っていたため、物理ボタンへの回帰は当然と言えば当然かもしれない。

もちろん、新型EVからタッチ操作が完全に消え去ったわけではない。センターパネルにはナビゲーションなどを表示する13インチのタッチスクリーンが相変わらず配置されタッチ操作も可能。要するにタッチ操作が適切と思われるところにはそれを残し、適切でなかったところはノールックで操作できる物理操作系に戻した格好だ。
また、ドライバー正面のメーターパネルはグラフィック変更が可能な10.25インチのドライバーディスプレイになっている。設定により、メーターパネルの表示を1980年代の初代ゴルフ(Mk1)風メーターに変更することが可能だ。
ミント氏はID.Poloのプレスリリースで「ファーストコンタクトからまるで親しい友人のように感じられるインテリアを創り上げた」とし「わかりやすい物理ボタンが安定感と安心感を与え、温かみある素材で魅力を高め、メーターパネルにはニューレトロなデザインといった魅力的なディテールを盛り込むことで、フォルクスワーゲンらしさを体現した」と述べている。
フォルクスワーゲンは目下のところ、小型車・コンパクトカーのセグメントに4車種の新型EVを投入していくことを計画している。ID.Poloは、その第1弾モデルになる見込みだ。
- Source: Volkswagen
- via: Autocar Electrek Engadget
