500万本突破の大ヒットゲーム
インディーゲーム大賞、『Expedition 33』からGOTYなど剥奪。生成AI使用のため

The Indie Game Awardsは、『Clair Obscur: Expedition 33』から、ゲーム・オブ・ザ・イヤーおよびデビューゲームの2つの賞を剥奪した。理由は、開発元であるSandfall Interactiveが生成AIを使用していたためである。
同アワードはFAQにおいて、開発過程で生成AIを使用したゲームは「厳格に不適格」となることを明記している。最近になって、Sandfallが『Clair Obscur』の開発において生成AIを用いていたことが明らかになった。さらに本作のプロデューサーも、受賞直後に「多少のAIを使っているが、あまり多くは使っていない」と述べ、事実関係を認めている。
Sandfallによれば、生成AIは後に削除する予定だったプレースホルダー(仮置き用)テクスチャにのみ使用されたという。しかし、その一部が品質管理(QA)工程をすり抜け、最終版のゲームに残ってしまい、ネット上でも指摘されていた。
賞の主催者は、「問題となったアセットはすでに修正され、素晴らしいゲームであることに変わりはない」と評価しつつも、規約違反に当たるとの声明を発表した。また、事前の申請においてSandfallが「生成AIを使用していない」と申告していた点についても言及している。
この判断を受け、各部門で次点となっていた作品が繰り上げ受賞となり、ゲーム・オブ・ザ・イヤーは『Blue Prince』が、デビューゲーム賞は『Sorry We’re Closed』が受賞することになった。
なお、このAI騒動にもかかわらず、『Clair Obscur』はThe Game Awards 2025においてゲーム・オブ・ザ・イヤーを含む多数の賞を獲得している。さらに10月時点で累計500万本の販売を達成しており、2025年のベストゲームの一つにも選出されている。
