折りたたみiPhoneは2026年発売か、ただし品薄で「買えるのは2027年以降」に？

多根清史

2025/12/19 13:00

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アップル初の折りたたみiPhoneは、開発が当初の想定より遅れていることから、2026年末に発表されるものの、2027年まで品薄状態が続く可能性があるとのアナリスト予測が報じられている。

アップルのサプライチェーン情報に精通するMing-Chi Kuo氏は、最近受けたインタビューの要点を公開しており、その中で折りたたみiPhoneについても言及している。

Kuo氏によれば、折りたたみiPhoneは歩留まり（良品率）や量産立ち上げの課題を抱えており、本格的な出荷は2027年までずれ込む可能性があるという。供給量が限られる一方で強い需要が見込まれるため、少なくとも2026年末までは品薄が解消されないとの見方が強い。

以前はFoxconnが今年末までに限定生産を開始する予定だと伝えられていたが、その後続報がないことから、折りたたみiPhoneは依然としてエンジニアリング検証段階（製品が仕様どおりに動作するかを技術的に確認する段階）にとどまっている可能性がある。量産移行の難しさが、生産制約の主因になっているとも推測される。

Kuo氏の見解は、みずほ証券が以前に示していた懸念とも重なる。同社は、ヒンジ機構（デバイスの薄型化や画面の折り目軽減のカギを握る要素）当の設計確定に時間がかかれば、発売時期が2027年にずれ込む可能性があると指摘していた。

なお、今回のレポートで言及された折りたたみiPhoneに関する主なポイントは以下の通りである。

・iPhone Airの出荷不振を受け、開発リソースを折りたたみ機へ転用

・品薄や価格高騰が懸念されるDRAMの配分を折りたたみ機に優先

・2026年後半に、2つのProモデルと同時に発売

・アップルの強い決意により、出荷量が少なくても2026年後半の発表は必須で、話題性を重視

折りたたみiPhoneは、横開きのブック型デザインを採用し、約5.3〜5.5インチの外側（カバー）ディスプレイと、7.8インチの内側（折りたたみ）画面を備えると予想されている。価格は約37万円と、iPhone 17 Pro Maxの約2倍になる可能性も取り沙汰されているが、それでもアップルは1,000万台規模の生産計画を立てているとの報道もある。