iMac ProはミニLED画面に?
アップル、24インチiMacに有機EL搭載?発売は2028年以降か

アップルは今後、MacBook ProやiPad miniなどに有機ELディスプレイの採用を広げていくとみられている。そうした流れの中で、同社が24インチiMac向けに有機ELディスプレイの開発を開始したと報じられている。
韓国の電子業界誌The Elecによると、アップルはLGディスプレイおよびサムスンディスプレイに対し、iMac向け有機ELパネルについてRFI(情報提供依頼)を送付したという。
ここでいうRFIとは、アップル側が想定する仕様を提示し、それに対する量産可能性や技術的実現性、供給能力などの情報提供を求める初期調査段階を指す。このRFIへの回答を基に仕様を詰めた後、アップルはRFP(提案依頼書)へと進み、詳細設計や見積もりの検討に移行する流れとなる。
今回の報道では、iMac向け有機ELディスプレイの仕様はまだ完全には確定していないとされている。現時点でアップルが求めている仕様は、24インチ、輝度600ニト、画素密度218ppiだという。これらは現行の液晶版iMacとほぼ同等であり、輝度が500ニトからわずかに向上する程度にとどまっている。
サムスンとLGの両社は、FMM(Fine Metal Mask)を使用しない方式で大型パネルに対応する計画だと伝えられている。FMMとは、有機ELパネルの製造工程で用いられる精密な金属マスクで、真空蒸着時にRGB各色の発光材料を正確に塗り分けるための薄い金属板である。
アップルは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色をそれぞれ直接発光させる「RGB OLED」方式を重視しているという。ただし、このRGB OLEDは主に小型製品向けに使われてきた技術であり、20〜30インチ級の大型ディスプレイ向け技術はまだ確立されていないとされる。この技術的課題を克服するには、数年を要しても不思議ではない。
実際にThe Elecは、この有機ELパネルの開発が2027年から2028年にかけて完了する見通しであり、実際の製品投入はさらに先になると報じている。噂されているM5 Max搭載のiMac Proについては、有機ELではなく、ミニLEDバックライトを採用した液晶ディスプレイになる可能性も考えられる。
