7025mAhのバッテリー搭載

OPPO、ハッセルブラッド共同開発のスマートフォン「Find X9」。超広角/広角/望遠すべて“大型センサー”に

編集部:平山洸太

「OPPO Find X9」

オウガ・ジャパンは、OPPOブランドのハイエンドスマートフォン「OPPO Find X9」を12月23日に発売する。カラーはチタニウムグレーとスペースブラックの2色。同社公式ストアにおけるSIMフリーモデルの価格は149,800円(税込)。

カメラメーカーのHasselblad(ハッセルブラッド)と共同開発したカメラシステムを搭載するスマートフォン。Hasselbladとの協業は前モデル「Find X8」で初めて実現したが、新モデルでも継続する格好となる。

新たに8Kで撮影できるHasselblad 高解像度モードを備える。さらに、Hasselbladのデュアルフォーマットカメラ「XPAN」にインスピレーションを得たという、65:24のパノラマ撮影モードを搭載。独自のシャッター音を採用し、クラシックフィルムのような世界観を表現するとのこと。ほか、Hasselbladの中判カメラの質感を再現したポートレートモードなどを利用できる。

Hasselblad 高解像度モード
XPANモードを搭載

カメラは、広角/超広角/望遠の3眼構成。すべてに大型センサーを搭載し、いずれも約5000万画素となる。広角カメラに搭載するソニー製センサー「LYT-808」は、前モデルから光を取り込む量が約57%向上。豊かなダイナミックレンジと繊細なハイライト表現をアピールする。超広角カメラはマクロに対応。

カメラ部分

望遠カメラは3倍で、W型プリズム構造により、焦点距離を稼ぎながらセンサーの大型化(1/1.95インチ)を実現。AI補正による最大120倍のデジタルズームにも対応する。また、超広角カメラは新たなコーティングにより、逆光下のゴーストを抑制した。

新たに200万画素のマルチスペクトルカメラを搭載することで、夕暮れや複雑な照明環境でも自然でリアルな色を再現するとのこと。9つの光の波長帯を個別に読み取り、48ゾーンに分割して色温度を検知、新搭載の独自ソフトウェア「LUMOイメージエンジン」がゾーンごとに最適な補正を行うという。並列コンピューティングにより画像処理効率を高速化し、CPU負荷と消費電力を50%、メモリ使用量を60%減少させている。

LUMOイメージエンジン
マルチスペクトルカメラの効果イメージ

ほか、4Kのモーションフォト、120fpsのDolby Vision動画撮影に対応。光のバランスを整えるAIポートグロー、不要なものを消去できるAI消しゴム、ピンボケ写真をシャープにするAIぼけ除去、ガラスの反射を除去するAI反射除去などのAI機能も搭載している。

ディスプレイは約6.6インチの有機ELで、4辺すべて1.15mmの極細ベゼルを採用する。リフレッシュレートは最大120Hz。HDRフォーマットはHDR10+とDolby Visionをサポートする。最大輝度は1800nit、1nitの最低輝度/最大3840Hzの高周波PWM調光により寝室などでの使用にも配慮している。カバーガラスにはコーニングのGorilla Glass 7iを採用する。

約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載

外観デザインについて、背面のレイアウトをデザイン性と操作性の両立を目指して一新。カメラを左上に配置することで、持った際に手とレンズが触れにくくなったという。さらに、指紋跡がつきにくく滑らかな質感に仕上げたとのこと。また、本体左側面にはカスタマイズ可能なSnap Keyを搭載。このボタンを押すことで、表示画面を分析し、情報を一元管理できるよう保存する新機能「AIマインドスペース」を利用できる。

「Snap Key」

バッテリー容量は7025mAhで、シリコンカーボンバッテリーの採用によってエネルギー密度を高めている。4K 60fpsのDolby Vision動画であれば5時間以上撮影できるという。付属の80W充電器による急速充電、50Wのワイヤレス充電をサポート。また、ソフトウェアによる加熱技術で、-20度の環境でも充電と使用が可能だとしている。バイパス充電にも対応。

プロセッサーにはMediaTekのDimensity 9500を採用する。メモリは16GB、ストレージは512GB。高性能グラファイトと大型ベイパーチャンバーを組み合わせた冷却システムを搭載する。SIMはnanoSIMとnanoSIM(もしくはeSIM)のデュアルスロットとなる。OSにはAndroid 16ベースのColorOS 16をプリインストールする。

MediaTekのDimensity 9500を採用

IP68・IP69の防塵防水性能を備えており、80度の熱湯噴射にも耐えられる設計となっている。スイス SGSの耐衝撃テストもクリア。濡れた手でもタッチパネルの誤動作を防ぐスプラッシュ機能を搭載する。

ほか、おサイフケータイ機能やマイナンバー機能にも対応。指紋認証は超音波式で、中央寄りに配置することで操作しやすいように配慮したとしている。外形寸法は約74W×157H×8.0Dmmで、質量は約203g。

オリジナルの別売アクセサリーとして、ケースおよび自撮り棒を用意している。「マグネット対応アラミド繊維ケース」は、その名の通りアラミド繊維を使用したケース。そして「3-in-1 マグネットセルフィースティック」は、上記ケースに磁石で固定でき、グリップ/セルフィースティック/三脚スタンドという1台3役のアイテムとなっている。

「マグネット対応アラミド繊維ケース」(左)、「3-in-1 マグネットセルフィースティック」(右)

主要3ラインナップ全てにFeliCaを搭載

発表会が開催され、オウガ・ジャパン 専務取締役 河野謙三氏が登壇。「OPPOはなにか一つの機能を尖らせればいいとは考えていない。撮影体験と日常の心地よさ、その両方を妥協なく捉えたい。その信念をもう一歩前に進めます」と説明し、今回のOPPO Find X9を発表した。

なお昨年、Find X8を発売後に日本のユーザーから、持ちやすい、一日中バッテリーが持つ、肌の色が自然で心地よい、という意見が届いたとのこと。一方で「FindにもFeliCaを」という言葉が繰り返し届いてきたと説明。決済や電車に乗るといった「当たり前を届けられていない」を感じたという。

オウガ・ジャパン 専務取締役 河野謙三氏

そういった背景もあり、「本日、ようやくお応えできます」と強調した河野氏。今回のFind X9にFeliCa搭載を実現したことで、「Reno Aシリーズ、Aシリーズに続き、主要な3つのラインナップがFeliCaを搭載した」とアピールした。

またOPPOでは今後、品質、AI、イメージングの3つを大切にしていくと説明。品質については「目指しているのは次元の違う安心」「壊れないが当たり前、長く使えるが当たり前」と述べ、75度の高温で1週間、14000回を超える落下テストといった試験を行っていることを紹介した。

AIについては、「OPPOが目指しているAIは少し違う」とし、協業によりOPPOのAIマインドスペースとGoogleのGeminiを組み合わせたことを紹介。たとえば “ポスターにカメラを迎えると日時を読み取り自動的にカレンダーを登録してくれる” など、技術を見せるだけのAIではないとアピールする。また、イメージングにおいてはHasselbladとともに「見栄えの良い色ではなく記憶に残る色」を目指すとした。

そのほか、新しいフォトコンテスト「OPPO LUMO AWARDS」の実施を発表。応募期間は12月28日から2026年2月28日までを予定する。さらに、端末の性能を体験する場として、「OPPOカップ オフラインeスポーツ大会」を2026年2月21日に開催することも合わせて公開された。

フォトセッションの様子

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