登山家に歓迎されそう

iPhoneの「衛星メッセージ」日本解禁。圏外でも送受信が可能に

多根清史

Image:Hadrian/Shutterstock.com

アップルは2025年12月9日より、日本でも「衛星経由のメッセージ」機能が利用可能になったと発表した。対象機種はiPhone 14以降(iOS 18以上)およびApple Watch Ultra 3(watchOS 26以上)であり、圏外にいる場合でも衛星接続を用いてメッセージを送受信できる。

携帯の電波やWi-Fi接続がない状態でメッセージ送信を試みると、最寄りの衛星に接続するよう促す画面が表示される。衛星に接続した後は、iMessageやSMSメッセージ、絵文字の送受信に加え、iMessageのTapback機能(「いいね」や「笑い」などのリアクション)も利用可能である。

さらに、衛星経由で送信されるメッセージは、Wi-Fiやセルラー接続で送信される場合と同じエンドツーエンド暗号化が適用される。

日本のユーザーはすでに、衛星経由の緊急SOSや「探す」アプリによる位置情報共有(家族や友人に現在地を知らせる)を利用できていたため、今回の「衛星経由のメッセージ」は、それら2つの機能に新たに加わる位置づけとなる。

この機能はすでに米国、カナダ、メキシコで提供中であり、日本はそれらに続く4番目の国となる。

iPhoneの衛星通信機能は、2022年9月発売のiPhone 14シリーズで導入された。当初は「2年間無料」と明記されていたが、その後iPhone 14ユーザー向けに無料期間が2度延長され、アップルは一度も有料化していない。その状況で今回さらに新機能が追加されたことになる。

今後、アップルはiPhoneの新たな衛星通信機能を5つ準備中と噂されている。緊急SOSなど命に関わる基本機能は引き続き無料としつつ、不要不急の高度な機能は有料オプション化する可能性も指摘されている。

関連キーワード: