ダイナミックアイランドが残るか消えるか

iPhone 18 Proは“穴なしFace ID”へ? 画面下埋め込み技術をアップルがテスト中か

多根清史

Image:Kafka Ibram/Shutterstock.com

アップルが来年のiPhone 18 Proモデル向けに、ディスプレイ下に配置するFace IDをテストしていると報じられている。

これは中国のリーカー「智慧皮卡丘」(Smart Pikachu)氏が発信している情報である。同氏は主にXiaomiやVivoといった中国Androidデバイスのサプライチェーン情報をリークしてきた人物で、過去に正確な情報を共有してきた実績がある。ただし、アップル関連のリークは少なく、信頼性は未知数といえる。

そのWeibo投稿によると、アップルはTrueDepthシステムの赤外線センサーを歪みなくパネルを通過させるために、「スプライスド・マイクロ透明ガラス」(spliced micro-transparent glass)の窓をディスプレイに組み込んでいるとのことだ。

TrueDepthとは、ドットプロジェクターから約3万点の赤外線ドットパターンを顔に照射し、反射光を検出して顔の3D深度マップを生成する仕組みである。画面下にFace IDシステムを配置するには、反射された赤外線をディスプレイ越しに受信する必要があるわけだ。

このアプローチは、センサー配列上部で赤外線透過性を高めるために使用される、マイクロ穿孔やナノパターンガラスなどの既存技術に似ている。前者はディスプレイガラスにレーザーやエッチングで微細な穴を開ける方式であり、後者はガラス表面にナノスケールの凹凸パターンを形成して、特定波長の光を選択的に透過させる光学技術である。

回の報告では、アップル関連のサプライヤーが生産準備を加速していることも示唆されている。

iPhone 18 Proモデルに画面下Face IDが搭載されるという噂は複数出ているものの、実際にどのような形で実装されるかについては意見が分かれている。

今年5月にはThe Informationが、iPhone 18 Proモデルではダイナミックアイランドが廃止され、ディスプレイ左上に小さなパンチホールのみが配置されると報じた。対して、BloombergのMark Gurman記者は、ダイナミックアイランドは小型化されるが残ると予測している

iPhone 18 Proモデルは折りたたみiPhoneと同時に、2026年秋に発売される見通しである。一方、iPhone 18の標準モデルと廉価モデルにあたるiPhone 18eは、2027年初頭に同時デビューする可能性が高い。

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