迸らないバイオ感
Netflixの実写『バイオハザード』、1シーズンで打ち切り。再生伸びず評価低迷
Netflixが、カプコンの人気ゲームをベースに制作したドラマ『バイオハザード』の打ち切りを決定した。7月に配信を開始したばかりだが、視聴数がNetflixの望んだ数には遠く及ばなかったようだ。
エンタメニュースサイトDeadlineによると、Netflix版『バイオハザード』は最初の週末に7270万時間視聴され、ランキングでも2位に入る健闘を見せたものの、視聴者のクチコミなどはいまひとつ盛り上がらなかった。2週目は7330万時間で3位となんとか持ちこたえたものの、3週目には崖から落ちるようにトップ10圏外に姿を消した。
Netflix版『バイオハザード』は、原作ゲームの世界観をベースに、アンブレラ社に務めるアルバート・ウェスカーと、その2人の娘を中心としてストーリーが展開される。ただ原作ゲームとは異なり、この作品で最も重要なキャラクターのウェスカーが黒人に変わっていたり、予測がついてしまうストーリー展開などもあって、原作ゲームに思い入れのある視聴者の間で盛り上がりに欠けてしまったようだ。
加えて、少し前に配信を開始した『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の人気と話題性が持続していたこともマイナス要因だったかもしれない。NetflixではCGアニメ『バイオハザード:インフィニット・ダークネス』も配信しているが、こちらはもっと原作に忠実な内容の作品となっている。
ここ最近は、ゲームを原作にドラマや映画を制作するのが流行しているようで、Netflixが現在計画するものだけでも『Horizon Zero Dawn』『Far Cry』『Bioshock』、そして『トゥームレイダー』などの人気作品が並んでいる。また、ゲーム原作のアニメ制作も数年前から活発になりつつあり、『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア- 』は4シーズンに渡って続いているほか、最近では格闘ゲーム『鉄拳』もアニメ化されている。
ちなみに、ゲームではなく日本のテレビアニメを原作とした実写ドラマ化でも、Netflixは前評判に見合わない成績だった『カウボーイビバップ』を1シーズンで打ち切りにしている。今後も、出たとこ勝負で人気を獲得できない作品は、シーズン2にたどり着けないかもしれない。