プライバシーも保護されるとのこと

ChatGPT、最大20人のグループチャット対応。AIが仕事や予定作りの会話に参加

多根清史

Image:subh_naskar/Shutterstock.com

OpenAIはChatGPT内でのグループチャット機能を広く展開し、AIチャットボットとの会話に最大20人まで招待できるようにした。今月初めの短期間のパイロット版を経て、世界中のログインユーザーが利用可能となっている。

この機能により、家族や友人、同僚が旅行計画や文書の作成などを共同で進め、その過程でChatGPTによる情報検索、提案、議論の整理といったサポートを受けられるようになる。

グループチャットを作成するには、ChatGPTアプリの右上にある「人物」アイコンを選択する。するとChatGPTが既存のチャットを新たなグループチャットにコピーし、「リンクで招待する」をタップすることで他のユーザーを招待できる(招待された側もリンクを共有可能である)。初めてグループチャットに参加または作成する際には、名前・ユーザー名・写真の入力が求められ、誰が話しているかが分かりやすくなる。

OpenAIによれば、ChatGPTは「会話の流れ」に合わせて発言するよう訓練されており、話すべきタイミングと黙るべきタイミングを判断するという。ChatGPTに反応してほしい場合は、メッセージ内で「ChatGPT」と直接メンションすればよい。

またChatGPTはメッセージに絵文字でリアクションしたり、パーソナライズされた画像を生成する際にプロフィール写真を参照することも可能である。たとえばグループメンバーの顔写真やアイコンをもとにイラストを作成するといった使い方ができる。

さらに、画面右上のグループチャットアイコンから設定メニューにアクセスでき、参加者の追加・削除、通知のミュート、ChatGPTへのカスタム指示などを行える。

OpenAIは、グループチャットには個人チャットのメモリは使用されず、またグループチャットをもとに新しいメモリが作成されることもないとしている。つまり、グループチャットを利用する本人も参加者も、プライバシーが保たれる仕組みになっている。

ChatGPTはグループチャットでの応答にGPT-5.1 Autoを使用する。レート制限は、ChatGPTがチャット内でメッセージを送信する場合にのみ適用される。

ここ最近はAI企業の競合他社、特にGoogleの技術向上が著しく、多くの指標でChatGPTを上回りつつある。今回のグループチャット機能の拡充には、こうした追撃をソーシャル機能の強化で緩和する狙いもあるのかもしれない。

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