スマホが返されてもプライドは傷つきます
ロンドンのスマホ泥棒、iPhone以外は「いらない」と返却相次ぐ

英ロンドンでは、スマートフォン窃盗犯がiPhone以外の端末にあまり興味を示さず、とくにAndroidスマホは奪ってもすぐ返される事例が増えていると報じられている。
現地メディアLondon Centricは、泥棒から端末を返された複数のAndroidユーザーの証言を紹介しており、その多くはサムスン製Galaxy端末の所有者であるという。
たとえばサムという被害者は今年初め、8人組の集団に強盗被害に遭った。彼らはスマホ、カメラ、帽子までも奪って走り去ろうとしたが、そのうちの1人が振り返り、「サムスンなんて要らない」と言い残してAndroidスマホを返してきたという。
別のGalaxyユーザーも、電動自転車に乗った泥棒にスマホを奪われた。もはや取り返せないと諦めかけたところ、犯人は急に止まり、スマホを確認したあと地面に投げ捨てて走り去った。幸い端末に損傷はなかったが、本人は「可哀想な俺のスマホ」と語っており、自尊心へのダメージは大きかったようだ。
さらにサイモンという人物は、道の向こうから馴れ馴れしい見知らぬ男が近づき、Spotifyの話題を持ち出してきたという。サイモンがGalaxyスマホを取り出した瞬間、相手が急に興味を失ったことで、これは文化交流ではなく強盗未遂だったと気づいたと証言している。立ち去る際、その男が仲間に「バッテリー切れだろ」と言い訳していたのも耳にしたという。
アップル関連ブログDaring Fireballを運営するJohn Gruber氏によれば、英国ではiPhoneとAndroidの所有率はほぼ半々だという。しかし、窃盗犯の “好み” は明らかにiPhone寄りであるようだ。
その理由として最も考えられるのは、iPhoneの中古市場でのリセールバリューがAndroid(Galaxy含む)より圧倒的に高い点だろう。以前、米スマホ買取大手SellCellは、40以上の業者による買取価格を集計し、iPhone 15シリーズはサムスンやGoogleなど他社フラグシップ機に比べて値下がりが著しく遅いと報告していた。
- Source: London Centric
- via: 9to5Mac
