アップルからの人材流出が止まらない
iPhone Airのデザイナー、アップルを退職。AIスタートアップに移籍

超薄型モデル「iPhone Air」のデザイナーとして知られるAbidur Chowdhury氏が、アップルを離れてAIスタートアップへ移籍したとBloombergが報じている。
アップルではAI部門からの人材流出が続いており、最近もMetaやAnthropic、OpenAIなどへトップエンジニアや研究者が移っている。さらにデザイン部門でも退職が相次ぎ、とりわけ今年OpenAIに買収されたジョニー・アイヴ(Jony Ive)氏のチーム「io」への流出が大きな話題となっていた。
この動きには、アイヴ氏の後任としてインダストリアルデザイン責任者を務めたEvans Hankey氏、25年以上アップルのデザインに携わったTang Tan氏、ヒューマンインターフェースデザインで15年働いたCyrus Daniel氏、製造デザインを約20年担当したMatt Theobald氏、Apple Watchデザインチームを部分的に率いたErik de Jong氏など、多くのベテランが含まれている。
そして今回、新たにChowdhury氏もアップルを離れたと、Bloombergの情報筋が明かしている。同氏はデザインチーム内で存在感を強めていた人物だけに、「退職はチーム内で波紋を広げた」とされる。なお、移籍先の企業名は報道では伏せられており、LinkedInプロフィールは現在もアップル在籍のままとなっている。
Bloombergは、Chowdhury氏がiPhone Airの開発において重要な役割を果たしていたと述べつつ、「退職は製品の発売とは無関係」であるとしている。9月の発表イベントで彼自身がiPhone Airを紹介した経緯を踏まえると、今回の離脱はアップルにおける人材流出の象徴的な出来事といえるだろう。
