UDCの低画質を克服する新技術を採用か

iPhone20周年記念モデル、完全なフルスクリーン実現か。画面下カメラ搭載?

多根清史

Image:Hadrian/Shutterstock.com

2027年に発売予定のiPhoneは、前面カメラをディスプレイ下に隠す設計になると報じられている。これにより、画面上からノッチやパンチホールが完全に消え、よりシームレスなフルスクリーンデザインが実現するとみられている。

中国のSNS「Weibo」を拠点とするリーカー・数码闲聊站(Digital Chat Station)によれば、アップルは画面下カメラ(UDC:Under Display Camera)の開発を計画どおり進めており、2027年モデルでの採用を目指しているという。これは、iPhone 18 Proモデルに画面下Face ID技術が搭載されるとされる時期の翌年にあたる。

すでに複数のAndroidスマートフォンがUDCを搭載しているが、カメラレンズがディスプレイ層の奥に位置するため、画質が低下するという課題がある。アップルも同様の理由からこれまで採用を見送ってきたとみられるが、長年にわたり独自の解決策を研究してきたと報じられてきた。

また、大手金融機関JPモルガンは、2026年秋に発売予定の折りたたみiPhoneに24MPのUDCが搭載されると主張していた。翌年登場する20周年記念モデルにも、同様の技術が採用されるのは自然な流れだと考えられる。なお、現在主流のUDCは4〜8MPであり(たとえばGalaxy Z Fold6は4MP)、アップルがより高い光透過率と画質を実現する新技術を確立した可能性がうかがえる。

昨年4月には、アップルの主要サプライヤーのひとつであるLG Innotekが、非アクティブ時に穴が見えないUDCを開発中だと報じられていた。この新システムは「フリーフォーム光学」と呼ばれる複数レンズ構造を採用しており、画像の歪みを低減しながら光量の損失を補うことで、画質を大幅に改善すると説明されている。

さらに、iPhoneの20周年記念モデルは、デバイスの四辺すべてを覆う完全ベゼルレス画面を目指しているともいわれている。加えて、製品名についても「iPhone 19」を飛ばし、「iPhone 20」として発売されるとの噂もある。実際、過去にもiPhone 8の次がiPhone Xだった前例があり、十分に可能性がありそうだ。

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