解雇通知から退職までの3週間に犯行
インテル元社員、“トップシークレット”含む1万8000件の機密ファイルを不正持ち出し

米半導体大手インテルが、元社員によって「トップシークレット」指定を含む1万8000件の機密ファイルを不正に持ち出されたとして訴訟を起こしたことが明らかになった。
同社がワシントン州連邦裁判所に提出した訴状によると、告訴されたのはJinfeng Luo氏で、2013年から勤務していたソフトウェア開発者だ。Luo氏は2025年7月7日に解雇予告を受け、7月31日付で退職予定だったという。解雇の正確な理由は明かされていないが、昨年夏に発表された1万5000人以上の人員削減計画(今年7月に完了)に関連している可能性がある。
解雇通知後、Luo氏は会社支給のノートPCから外部ストレージにデータをコピーしようとしたが、社内の管理システムにより一度は阻止されたという。しかし、その5日後に別のデバイスを使用して約1万8000件のファイルをダウンロードしたと報じられている。
インテルは数ヶ月にわたりLuo氏のシアトルやポートランドの住所を訪問したが、連絡を取ることができなかった。最終的に同社は連邦裁判所に訴訟を提起し、少なくとも25万ドルの損害賠償と機密情報の漏えい防止命令を求めているという。
現地メディア「OREGONLIVE」によると、Luo氏はいまだ行方不明であり、インテルはこの件について公式コメントを控えているとされる。
インテルは一時期、経営不振が懸念されていたが、最近では4四半期連続で業績が改善している。AI需要の拡大が追い風となり、ソフトバンクやNVIDIAからの出資も受けて復調の兆しを見せていた矢先での事件である。今回の機密ファイル不正持ち出しは、同社の内部管理体制やセキュリティ対策を根本から見直す契機となりそうだ。
- Source: OREGONLIVE
- via: TweakTown
