学生や軽い作業ユーザー向け

アップル、2026年前半に低価格MacBookを発売か。Airより大幅に安い可能性

多根清史

Image:Karolis Kavolelis/Shutterstock.com

アップルは2026年前半に、手頃な価格のMacBookを発売する予定であるとBloombergが報じている。その価格は1000ドルを大幅に下回る見込みで、狙いは「廉価なWindowsノートPCやChromebookからユーザーを取り込むこと」にあるという。

現在、最も安価なMacノートはMacBook Airで、米国価格は999ドルから(学生向けは899ドルから)となっている。一方でMac miniは599ドルからとさらに低価格だが、持ち運びができず、ディスプレイや周辺機器が付属していない。

アップル内部に詳しいMark Gurman記者によると、この新型MacBookは学生や企業、一般ユーザー向けに設計され、主にウェブ閲覧、文書作成、軽いメディア編集といった用途を想定しているという。また、従来型ノートPCの操作感を好むiPad検討層もターゲットに含まれているようだ。

ここ数か月、アップルが低価格MacBookを開発しているとの噂が複数の情報源から報じられてきた。たとえば信頼性の高いアナリストMing-Chi Kuo氏は、この製品が約13インチのディスプレイを搭載し、Mac用のMシリーズではなく、iPhone向けのAシリーズチップを採用すると主張している。具体的には、iPhone 16 Proと同じA18 Proチップになるという。

Kuo氏によれば、このMacBookにはiMacのように鮮やかなカラーバリエーションが用意される見通しで、シルバー、ブルー、ピンク、イエローなどが展開される可能性がある。また、台湾の電子業界誌DigiTimesも同様の見解を示しており、価格は699ドルから、学生向けモデルは599ドルからになると報じている。

現在、米国の教育機関ではエントリーレベルのiPadと純正Magic Keyboardの組み合わせが人気だが、合計価格は約600ドルだ。新しいMacBookはこれとほぼ同価格帯で、バッテリー駆動時間が長く、macOSによる柔軟性や一体型キーボードの使いやすさを備えており、学生や一般ユーザーの双方にとって魅力的な選択肢になるとみられる。

この低価格MacBookは、現行のMacラインナップを置き換えるものではなく、2026年初頭に登場予定のM5チップ搭載MacBook AirおよびMacBook Proと並行して販売される見込みである。

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