ライブラリのピン留め機能も

Apple Musicがアップデート。「歌詞の翻訳」などiOS 26で加わった新機能

編集部:平山洸太

Apple Musicでラジオ番組「Tokyo Highway Radio with Mino」を担当する、みの氏

今年9月に登場したiPhoneの新OS「iOS 26」では、数多くの機能が追加されている。音楽やミュージックビデオを楽しめる「Apple Music」も同時にアップデートされ、新たな機能が利用できるようになった。

今回はアップルが今年4月に東京に開設したApple Musicのスタジオにて、Apple Musicでラジオ「Tokyo Highway Radio with Mino」を担当している、みの氏から新機能「歌詞の翻訳」「歌詞の発音ガイド」の魅力を伺った。

Apple Musicでは曲を楽しむ際、曲のリズムに合わせて歌詞を表示させる機能が備わっている。これまでは元々の言語が表示されるのみだったが、Apple Musicの再生画面にある「翻訳を表示」という項目をオンにすると、ユーザーの言語に翻訳されたテキストを歌詞と同時表示できるようになる。

さらに、「発音ガイド」をオンにすることで、一緒に歌ったりする際のガイドも表示できるようになった。たとえばTWICEの曲を再生するとハングル文字で歌詞が表示されるが、その発音をカタカナで表示される。

現状すべての曲が翻訳やガイドに対応しているわけではないものの、人気の曲であれば対応しているものも多いだろう。みの氏は翻訳の品質について、Apple Musicは「包括的に様々な曲を配信しているので、極力中立的」だと説明する。レコードやCDのライナーノーツにあった対訳のような、翻訳者の個性はないものの、「素材そのものを伝えていく方向性」だそうだ。

みの氏はボブ・ディランのような歌詞の解釈が難しいアーティストであっても、Apple Musicであれば「身近に感じていただける」とコメント。ビートルズ世代は対訳を読んで英語を学んだように、新機能を使って「発音を読んでより身近に感じることもできるのかなと思います」と述べた。

サブスクリプションが主流になってから、ライナーノーツを読んで対訳に触れる機会がなくなった。みの氏はApple Musicに翻訳機能が追加されたことで、「15年くらいのギャップ。それを埋める画期的なものになっている」と称賛した。

なお、加えてApple Musicには、様々な新機能が追加されている。ひとつがライブラリに「ピン」できる機能で、アーティスト/アルバム/再生リスト/音楽ビデオ/曲を6つまで選び、トップに固定できる。

さらに、Apple Music以外のサービス(Amazon Music、Deezer、Spotify、YouTube)から、ライブラリと作成したプレイリストをApple Musicに転送可能になった。

また「AutoMix」は、曲をAIで解析することで、次の曲に移るタイミングでミックスしてくれるという機能。単純にフェードさせて2つの曲を繋げるのではなく、どのタイミングで切り替えるのか判断したり、テンポを早く/遅くしたりしてミックスする。もちろん、ミックスしないほうが良いと判断された場合は、無理にミックスして繋げることはない。

最後に「Sing」は、アーティストと一緒に歌える、いわゆるカラオケ機能となる。Apple TVで曲を再生、歌詞を表示させつつ、iPhoneをマイクにして歌うことができる。AIでボーカルと演奏を分離しているため、ボーカルの音量はスライダーで自由に調整できる。マイクを有効にできるのは1台だが、複数のiPhoneを接続することで、他のiPhoneから絵文字で応援することが可能だ。

ふだんApple Musicを使っているユーザーでも、気づけなかった新機能はあったかもしれない。興味のある機能がある方は、ぜひアプリから試してみて、より音楽を楽しむための参考になれば幸いだ。

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