AIベンチマークサイト「LMArena」トップ10に食い込んでいます
マイクロソフト、独自の画像生成AI「MAI-Image-1」発表。フォトリアルさに秀る

マイクロソフトは、「完全社内開発」とうたう画像生成AIモデル「MAI-Image-1」を発表した。マイクロソフトは、この発表のリリース文冒頭で、AI生成モデルの性能比較サイトLMArenaにおけるテキスト画像生成モデル部門において、すでにMAI-Image-1がトップ10(9位)にランクインしていることを自慢している。
マイクロソフトのMicrosoft AI(MAI)シリーズとしては、8月に音声生成AIツールの「MAI-Voice-1」と、AIチャットボットの「MAI-1-preview」が発表済みであり、MAI-Image-1は同シリーズ3つ目のモデルとなる。
「クリエイターに対し真の価値を提供する」ことを目標に開発したとしており、そのAIモデルは同じプロンプトからの出力でも同じような画像が反復的または定型的に出力されないように「細心の注意」をもって訓練され「真の柔軟性、視覚的な多様性、そして実用的な価値」を提供するとマイクロソフトは述べている。

MAI-Image-1が得意とするのは、風景画像や光の当たり方を緻密に再現した、いわゆる「フォトリアリスティックな画像」の生成で、さらに他のAIモデルと比べても高速に出力を提供できるとのことだ。

マイクロソフトとAIといえば近年、OpenAIへの巨額出資で注目を集め、Microsoft 365などへのChatGPTの組み込みを積極的に進めていた。だが、OpenAIのサム・アルトマンCEOによる同社の商業化の推進もあってか、両者の関係は薄まりつつある。
特に最近では、Microsoft 365の一部機能にAnthripicのAIモデル使用可能にするなどしており、OpenAIとの関係は緩和の方向に向かっている。もちろん、MAI-image-1のような自社のAIモデルの強化学習にも多大な予算を注ぎ込んで取り組んでいる。
なお今回の発表は、あくまで発表だけであり、ユーザーがMAI-Image-1を試す機会はまだ設けられていない。マイクロソフトはMAI-Image-1に関する一連のテストが完了しだい、その安全対策について説明する機会を設けるとしている。
- Source: Microsoft