AirPods Pro 3は3年前のH2チップ搭載

アップル、すでにAirPods Pro次世代モデル開発中? 赤外線カメラや「H3」チップ搭載か

多根清史

Image:Jair Fonseca/Shutterstock.com

アップルは新型ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 3」を発売したばかりだが、すでに次世代モデルの開発に着手しているとBloombergが報じている。

同社の内情に詳しいMark Gurman記者によれば、この新モデルが「AirPods Pro 4」として登場するのか、それとも「AirPods Pro 3」の改良版に位置づけられるのかはまだ不明である。ニュースレターの最新号では、単に「ハイエンドのインイヤーイヤホンの新型」と表現されているにとどまる。

実際、「AirPods Pro 2」は発売から1年後にUSB-C充電ケースの追加や、Vision Proとのペアリング時にロスレスオーディオ再生が可能になるなどの改良が施されたが、製品名は変わらなかった。

先月、著名アナリストのMing-Chi Kuo氏は、AirPods Proシリーズが2026年に「より大幅な」ハードウェアアップグレードを迎えると予測しており、その一環としてIR(赤外線)カメラが搭載される可能性を指摘していた。この見解を、中国のリーカー刹那数码(Instant Digital)氏が裏付け、これが「AirPods Pro 4」ではなく「AirPods Pro 3」のハイエンド向けオプションとして登場すると主張している

すでにアップルは「AirPods 4」にノイズキャンセル機能の有無で2種類のモデルを用意しており、同様の展開がAirPods Proでも行われる可能性がある。

このIRカメラは写真撮影用ではなく、空中ジェスチャー操作を可能にし、Vision Proとのさらなる統合を実現するための要素になるとみられている。

さらにGurman氏は、アップルが高音質かつ低遅延を実現する次世代チップ「H3」を開発中であることも伝えている。現在、AirPods Pro 3およびAirPods 4には「AirPods Pro 2」で初搭載されたH2チップが採用されており、「AirPods Max」だけが依然としてH1チップを使用している。AirPods Pro 3のノイズキャンセル性能の向上は、マイクやスピーカー、センサー、そしてインイヤーチップの気流設計など、物理的なハードウェア改良によるものだ。

また、アップルはすでに次期標準モデル「AirPods 5」の開発にも着手しており、下位モデルと上位モデルの構成を引き継ぐとのこと。AirPods Pro 3のような心拍センサーは搭載しないとされているが、将来的には体温測定などの健康関連機能が追加される可能性があるとされる。

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