HONMAコラボのゴルフ向けモデルも
ファーウェイ、スマートウォッチ「WATCH GT 6 Pro」。基本スペック全面強化、サイクリング/登山/ゴルフ機能も拡充

ファーウェイ・ジャパンは、スマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT 6 シリーズ」を発表。上位モデルの「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」、通常モデルの「HUAWEI WATCH GT 6」、および本間ゴルフとコラボした「HUAWEI WATCH GT 6 Pro HONMAモデル」を10月14日に発売する。ラインナップおよび税込価格は以下の通り。
【WATCH GT 6 Pro(46mmサイズ)】
・「ブラック(フルオロエラストマーベルト)」48,180円
・「ブラウン(表面に立体織物加工を施したフルオロエラストマーベルト)」50,380円
・「HONMAモデル(フルオロエラストマーベルト)」52,580円
【WATCH GT 6(46mmサイズ)】
・「ブラック(フルオロエラストマーベルト)」33,880円
・「グリーン(表面に立体織物加工を施したフルオロエラストマーベルト)」36,080円
・「グレー(レザーベルト)」36,080円
【WATCH GT 6(41mmサイズ)】
・「ブラック(フルオロエラストマーベルト)」33,880円
・「ホワイト(レザーベルト)」36,080円
・「パープル(フルオロエラストマーベルト)」33,880円
バッテリーやディスプレイなど基本性能が進化

WATCH GT 6シリーズでは、主にディスプレイやバッテリー、健康管理機能といった基本性能が強化。合わせてアウトドアスポーツを中心に、機能の拡充が行われている。通常モデルとProモデルではハードウェア的には共通する部分が多く、後述する本体素材やスポーツを中心とした機能が大きな違いとなっている。Proモデルは46mmのみラインナップ。HONMAモデルはProモデルがベースだが、追加のゴルフ機能が搭載されている。
ディスプレイにはAMOLEDを採用し、サイズは46mmモデルが1.47インチ、41mmモデルが1.32インチ。46mmモデルについては、前世代に比べて表示面積が5%アップしている。最高輝度は前モデルの1200nitsから3000nitsに向上しており、強い日差しの下でのアウトドアにも最適だとアピールする。

バッテリーには、エネルギー密度の高いハイシリコンバッテリーを採用。これにより容量が65%増加し、46mmモデルでは通常使用で約21日間、ヘビーユースでも約12日間、GPS連続使用で約40時間の駆動が行える。41mmモデルでも、通常で約14日間、ヘビーユースで約7時間、GPS連続使用で約25時間となっている。

46mmのモデルについては、ベゼル部分を立体的な「カウントアップベゼル」というデザインにすることで、よりすっきりかつダイナミックな視覚効果を目指したという。41mmモデルについては女性向けのデザインで、取り付けたベルトの根元部分のラグが自由に角度調整できるようになり、細い手首にもフィットしやすくなっている。

本体素材は、WATCH GT 6 Proにはチタン合金、WATCH GT 6にはステンレスが使用される。カバーガラスについては、WATCH GT 6 Proが傷のつきにくいサファイアガラス、WATCH GT 6がアルミノケイ酸ガラスとなる。
健康管理機能もアップデートされている。情緒・ストレス測定は計測時間が30分から10分に短縮され、情緒の状態は3段階から12段階とより細かく把握できるように。睡眠モニタリングは活動量が少ないときの誤検出率が約2%以下となり、夜間目が覚めた回数の誤差がより0に近づいているそうだ。ヘルスインサイトには、複数の健康指標をまとめて測定・分析する機能を追加。心拍変動(HRV)は従来は睡眠時のみだったが、24時間測定可能になった。

全モデルで本体ストレージが64GBに増加されており、より多くの音楽やナビゲーションルート、ゴルフ場マップなどがダウンロード可能に。さらに音楽のインポートがAndroidだけでなくiPhoneからも可能になっている。

転倒検知&緊急通報機能がGTシリーズで初搭載。ユーザーの転倒を検知すると自動で緊急通知(119もしくは事前登録した連絡先)しつつ、事前登録した連絡先にSMSを発信する。これは加速度センサーの検知範囲が8Gから32Gに向上したことで実現しており、検知精度についてもワークアウトで90%、日常シーンでも73%アップしたとのこと。
衛星測位用のアンテナは新しい「ヒマワリ型アンテナシステム2.0」を採用することで、前モデル比で測位精度が20%、距離精度が20%、信号強度が25%向上。リアケース内にアンテナ設置場所を追加する新構造に加えて、アンテナ切り替えシーンのアルゴリズムを強化することで、アウトドアスポーツ時の精度を高めている。
このアルゴリズムは、気圧計に基づいてシーンを自動識別することで、傾斜がある場所や複雑な地形でも精確な距離を算出できるという。デュアルバンドに対応し、衛星は新たに追加されたNavicのほか、Beidou、GPS、Glonass、Galileo、QZSSをサポートする。
WATCH GT 6 Proのみとなるが、心電図機能も新たに備わった。日本のプログラム医療機器の承認を取得しており、ファンクションボタンを指先で30秒間タッチするだけで計測できる。計測したデータはアプリからPDFで出力することも可能。洞調律、心房細動、心拍数が110より上、心拍数が50より下、判定不能のいずれかを表示できるとしている。

アウトドアスポーツ機能がさらに進化
HUAWEIは前モデルでゴルフにおける機能を拡充するなど、アウトドアスポーツ機能の強化を図ってきた。今回のモデルではゴルフだけでなく、サイクリング、スキー、登山/トレイルランの機能が追加されている。なお、ゴルフおよび登山/トレイルランの新機能は、Proモデルのみで利用できる。
まずサイクリングについては、ウォッチ単体でパワーをシミュレーションする機能を業界初搭載。リアルタイムの速度、高度や勾配、体重、車種などの情報に基づいてパワーを推定するという。これにより、専用のパワーメーターとサイクルコンピューターがなくてもパワーを把握できるとする。

ただしウォッチでシミュレーションする数値は、パワーメーターで算出できるFTPと関連性はないとのこと。他社製のパワーメーターとBluetoot経由で接続することも可能になり、その場合はFTPデータを把握できるようになる。また、シミュレーションには車種と質量を事前に入力する必要がある。
サイクリング時の勾配(リアルタイム/平均/勾配の範囲)にも新対応。加えて、スマートフォンをサイクルコンピューターとして利用できる機能も搭載し、事前にサイクリングルートをインポートしておけば、サイクリング時にナビゲーションも行える。サイクリング後には、ルートやデータの共有も可能だ。
続いてスキーでは、日本最大級のウィンタースポーツアプリのYukiyamaをアプリとして標準搭載する(11月リリース予定)。Yukiyamaとの提携によるもので、サービス上でフレンドになっているユーザーの場所などをリアルタイムで把握できる。また測定データとして、1回の滑走における勾配と合計下降距離、単発の運動データにおける滑走時間と滑走距離も追加している。1回の運動における滑走データは10回から100回まで増やした。

GT 6 Proでは、登山/トレイルラン向けに標高グラフを追加。これまで標高グラフはワークアウト後に見られるものだったが、本モデルではルートデータを入れると常に表示することが可能に。登りながらいまどのあたりにいるのかを視覚的に確認できるようになっている。
ゴルフ機能では、GT 6 ProとHONMAモデルにおいて、ゴルフマップの見え方が改良されている。画面表示をより鮮やかにしただけでなく、クラウンでマップの拡大縮小、スワイプで画面移動をすることができるようになった(従来は画面上の矢印をタップすることで1段階だけ拡大できた)。さらに、マップのなかにあるハザードをタップすることで、ハザードまでの距離をすぐに表示可能になっている。
HUAWEIのゴルフ機能が全部入りのHONMAモデル
HONMAモデルは、ゴルフ総合メーカーである本間ゴルフとコラボしたもの。上述の通りHUAWEI WATCH GT6 Proがベースとなっており、ハードウェア的なスペックは同様となっている。また本体の箱は専用仕様のギフトボックスに収められており、オリジナルのゴルフボールとゴルフマーカー、グリーンフォークが付属する。


本間ゴルフが監修を行ったのはデザイン面で、HONMAロゴが刻まれたゴールドバックル、3Dゴールドベゼル、カーボンブラックベルトを採用。ウォッチフェイスも専用のものが2種類用意され、松の葉の文様デザインの文字盤と、世界12セットだけ存在する「HONMA BERES 7S」のスタイルを継承したという、ゴールドの富士山と浮世絵を模した波模様をデザインした文字盤がインストールされる。

ゴルフ機能は本間ゴルフの監修は行われていないが、HUAWEIの最上級のゴルフ機能が備わっているとのこと。WATCH GT6 Proには搭載されていない、高低差補正、ショット飛距離、AIキャディ(クラブ+ショット目標地点)も利用できるようになっている。
発表会では、ファーウェイデバイスジャパン プロダクトマネージャーの窪田洸氏が登壇。2025年上半期には同社スマートウォッチが世界累計2億台を突破し、スマートウォッチの出荷台数で世界1位を達成したことを説明した。またその中で、HUAWEI WATCH GTシリーズは5400万台以上の出荷実績があるという。

スポーツではランニング、サイクリング、スキー、ゴルフの機能を強化してきたHUAWEI WATCH。「あらゆる挑戦を支え、限界を超え、勇気を引き出し、大自然とともに歩むパートナー」として、今後展開していくことをアピールした。
自転車インフルエンサーのけんたさんが登壇。サイクリング向け機能が強化された本モデルは、「本格的なサイクルコンピューターやパワーメーターは…」というライトユーザーに最適だと説明。「トータルで使いやすいデバイス」として、「スマートウォッチひとつで手軽に情報を記録できるのであれば、これでいいじゃんと思ってしまう」と称賛した。
また、本間ゴルフ 代表取締役社長&最高経営責任者 小川典利大氏も登壇。HONMAとファーウェイのコラボ実現について、「2つの企業が力を結集することによって、皆様に最高級のスマートウォッチを提供できること、皆様に選んで使って頂いて喜んでいただけることを非常に嬉しく思っております」とコメントした。
