エミュレータやラズパイは不使用

LEGOゲームボーイが本当に遊べる! 改造クリエイターが実機対応に成功

多根清史

Image:Natalie the Nerd

初代ゲームボーイのLEGOブロックセットが10月1日に正式発売されたが、これを本物のゲームボーイカートリッジで実際に遊べるよう改造した人物が現れた。

この改造を行ったのは、オーストラリア在住の「Natalie the Nerd」氏である。同氏は独学で回路基板設計を習得し、とりわけゲームボーイの改造や回路解析を得意とするクリエイターだ。数か月前には透明の回路基板をゼロから設計し、シースルー版ゲームボーイを完成させたことでも注目を集めていた

今回の「遊べる」LEGOゲームボーイでは、エミュレータやRaspberry Piを使わず、実際のゲームボーイ用チップをハンダ付けしたカスタム基板が作成されている。この基板は本物のカートリッジを動作させつつ、LEGOセット内部に収まるよう小型化されており、さらに「世界最小のスクリーンキット」も組み込まれている。ただし、画面設置のために一部のLEGOブロックは取り外されている。

Image:Natalie the Nerd

まだ完成していない部分もあり、たとえばA・Bボタンは基板に固定されておらず、現状では輪ゴムで仮止めされている段階だ。今後は3Dプリントしたレゴパーツに固定する予定だという。電源については、USB-Cがすでに配線済みである。

これは一点ものではなく、完成後には設計データや回路図がネット上で公開される見込みだ。Natalie氏は「満足できる状態になったら公開する」とX上で語っており、一定の電子工作スキルとゲームボーイへの情熱を持つ人々が、この改造に挑戦できるようになるだろう。

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