没デザインや久夛良木健氏のインタビューも収録

ソニー、PS30周年記念写真集『PlayStation: The First 30 Years』を2026年春発売。豪華版は5万円

多根清史

Image:Sony Interactive Entertainment

ソニーはPlayStationブランド30周年を記念し、ハードウェア開発の歴史を網羅的に振り返る大型写真集『PlayStation: The First 30 Years』を発表した。

本書には、未公開のプロトタイプやコンセプトスケッチ、デザインモデルなど貴重な資料が400ページにわたって収録されている。発売は世界各国で2026年春の予定であり、出版元である英国の出版社Read-Only Memory(ROM)の公式サイトで予約受付が開始されている。日本での価格は通常版が2万円、デラックス版が5万円である。

仕様は厚手のマットアート紙を使用したハードカバーで、サイズは375×295mm、重量は5kgに及ぶ。さらに、PlayStationの生みの親として知られる久夛良木健氏、初代PSなどのデザインを手がけた後藤貞夫氏、PS5のデザインリードを務めた森沢祐仁氏らが、設計思想や技術的背景、開発の逸話を語るインタビューも収録されている。

ROMの公式サイトでは内容の一部が公開されており、初代PSからPS5まで数十年にわたるソニーのゲーム機やコントローラーの進化を視覚的にたどることができる。たとえば初代PSは、後藤氏が掲げた「シンプルな四角に丸みを帯びた構成」というビジョンをより直接的に体現した、全く異なるデザインになっていた可能性があることがうかがえる。

コントローラーのコンセプトデザインも実験的で、長時間プレイに適さないと見られる案も試されていたようだ。最終的に両手で支えやすいグリップ付きデザインに落ち着いたことが、商業的成功につながったのだろう。

デラックス版は裸の製本に箔押しの特製ケースが付属し、後藤貞夫氏と写真家ベネディクト・レッドグローブ氏のサイン入り写真プリントも同梱される。日本での初代PS発売年にちなんで、1994部限定である。

またソニーはReebokと提携し、初代PSをイメージした限定スニーカーコレクションも展開する。3モデルが用意され、それぞれ発売地域にちなんだデザインとなる。日本向けは「InstaPump Fury 94」、米国向けは「Pump Omni Zone II」、英国向けは「Workout Plus」であり、いずれも初代PSデザインを反映した限定パッケージ入りで2025年10月に発売される予定である。

Image:Sony Interactive Entertainment

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