ワコムの技術を採用
老舗高級文具メーカー「モンブラン」が電子メモパッドを発表

高級文具、皮革製品、腕時計メーカーとして名高いモンブランが、電子メモパッド「Montblanc Digital Paper」を発表した。ミステリーブラック、クールグレー、エリクサーゴールドの3色が用意されており、価格は12万6500円(税込)。
モノクロのe-Inkスクリーンに、1924年に発表されたモンブランを代表する万年筆マイスターシュテュックを模したDigital Penをセットにした製品。単にメモを取るだけでなく、スケッチを描いたり、電子書籍に注釈を書き込んだりできる。
Digital Paperは正確かつ精緻な操作の実現のためにワコムの技術を採用しており、本体側面にはDigital Penを固定するマグネットが仕込まれている。仕様には容量3740mAhのバッテリーを内蔵すると記載されているが、連続使用可能時間についての記述はない。
4000段階以上の筆圧感知機能を備えるデジタルペンのペン先は、書き味の異なる3種類が付属。好みに合わせて交換して使うことが可能だ。

モンブランの新技術担当ディレクターであるフェリックス・オブスコンカ氏は「モンブランのクラフツマンシップ(職人技)とワコムのデジタルインクのノウハウを融合させ、歴史と伝統に裏付けられた同社の筆記体験をデジタル時代に最適な形で進化させることができ、非常に嬉しく思う」とコメント。そして「ワコムとの協力によってこれまで引き継がれてきたものをデジタルの領域へとつないでいく、その結果の一つが、時を経ても色褪せることのないエレガンスと厳選された素材をまとったDigital Pen」だとし、「長い伝統を誇るモンブランのライティング・インスツルメントとして求められる書き味と書く喜びを実現することができた」と述べている。

モンブランは過去にも、紙のメモに記述した内容をスマートフォンアプリに取り込むAugmented Paperや、サムスン向けにスタイラスペンを提供するなど、デジタルライティングの周辺部分にちょいちょい関わってきてはいる。
だが、今回のDigital Paperはデジタルメモパッドそのもので、モンブランのブランドが持つラグジュアリー感、満足感をユーザーに提供するという意味では、この上ない製品と言えるだろう。本体には別売りのカーフレザー製フォリオ(2万8600円)を装着すれば、さらに満足感は高まりそうだ。

Montblanc Digital Paperの仕様は、USB-Cケーブルで充電が可能な3740mAhのバッテリーを搭載。ストレージ容量64GB、2.4GHz Wi-Fiと、Digital Penの接続用にBluetooth 5.4を搭載する。本体サイズは4.9×191×222mm、質量は436g。Digital Penには3つのペン先が付属するほか、ハプティックエンジンを搭載し、ワイヤレス充電もサポートしている。専用アプリは、iOS 15以降、Android 14以降に対応する。
モンブランは、この製品「書くという行為を通じて、単なるコミュニケーションを超えた特別な印象を残したい方に」勧めるとしている。
- Source: Montblanc Wacom(PR Times)
- via: The Verge