小型の「Craft」と大型の「Ultra」

ウルトラマイクロミストでマイナスイオン発生、ウイルス99.9%減少させる加湿器「moya」

編集部:平山洸太

「moya Craft」(右)、「moya Ultra」(左奥)

プルガティオは、浮遊ウイルスを減少・不活化させるという空気ケア機器「moya Craft」「moya Ultra」を10月10日に発売する。公式オンラインストアにおける販売価格は、moya Craftが69,800円、moya Ultraが99,800円(どちらも税込)。moya Craftはブラックとホワイトの2色、moya Ultraはホワイト1色となる。

水道水から純水を生成し、その純水によって空間浮遊ウイルスを99.9%減少・不活性化させるという製品。超音波振動方式を用いた特許取得済みのミスト発生タンクにより、0.05〜0.5μmの微細な「ウルトラマイクロミスト」を発生・取り出して空間に広げる。このミストが空間に長くとどまることで、浮遊するウイルスにアプローチするという。製品名は立ち込める靄(もや)から取った。

moya Craftの内部構造

ラインナップは大小2つで、加湿量450mL/hのmoya Craft、加湿量1600mL/hのmoya Ultraを用意する。moya Craftではプレハブ洋室13畳/木造和室8畳まで、moya Ultraではプレハブ洋室44畳/木造和室27畳までの適用床面積となっている。タンク容量はmoya Craftが4.5L、moya Ultraが10L。

動作中のmoya Ultraの内部イメージ

同社では建設会社の安藤ハザマ技術研究所と共同開発を行っており、開発の過程で純水ウルトラマイクロミストがウイルス減少効果があることを発見したという。その効果については科学的に実証、論文として発表済みであり、2023年7月には特許を出願・取得している。

安藤ハザマ研究所 技術研究所 環境研究部の青木貴均氏は、純水ミストがウイルスの不活性化に寄与するのは「マイナスイオンによる作用」だと説明。粒子径が小さくなることで、純水がウイルスとほぼ同じ大きさとなり、かつ大量の粒子が発生することで、ミストとウイルスが接触できるとする。

マイクロミストがウイルスを減少させる仕組み

その結果、ミストに含まれるマイナスイオンがウイルスの膜(エンベロープ)に大量付着し、不活性化に繋がるそうだ。moyaが放出するマイクロミストには、1立方センチメートル中に60万〜100万くらいのマイナスイオンが含まれているとのこと。

マイクロミストとして噴霧するための純水は「高密度 IonCell カートリッジ」に通すことで内部で生成する。本体に注いだ水道水からカルシウム、重金属、有機物などを除去し、TDS値ほぼゼロのイオン交換水を生成できるという。カートリッジの寿命は1〜6か月(使用モードや水道水の不純物量による)。価格はmoya Craft用は6,930円、moya Ultra用は8,580円(どちらも税込)となる。

moya CraftのIonCell カートリッジ

ほか、ミスト発生タンク内の液滴音を最小化した静音循環構造を採用。運転音はmoya Craftが約32dBA、moya Ultraが約38dBAとなる。タンクは着脱して分解・水洗いが可能。霧化部への菌・カビの流入を防ぎ、長期間クリーンな運転を維持するカビ防止フィルターも備えている。外装には高耐久のSUS304 ステンレスを採用しつつ、汚れを拭き取りやすく指紋の付きづらい特殊加工を施している。

専用スマートフォンアプリを使うことで、部屋の広さを設定すると噴霧時間が自動計算され、モードを選ぶことで最適化された運転が行えるという。ウイルスリダクションモードだけでなく、ウイルスリダクションと加湿を同時に行えるモードも備える。アプリにはフィルター交換を知らせる機能はなく、交換タイミングは匂いや白い炭酸カルシウムの発生などを目安にユーザーが判断する必要がある。外形寸法/質量は、moya Craftが直径230×448Hmm/約4.8kg、moya Ultraが250W×875H×250Dmm/約18kg。

専用アプリの画面