Netflixの取り締まりと同じ感じ

YouTube Premium、同一世帯以外のユーザーによるファミリープラン使い回しを取り締まりへ

Munenori Taniguchi

Image:ArthurStock/Shutterstock.com

YouTubeは、有料のYouTube Premiumサービスにおける、ファミリープラン利用者への利用規則の適用を強化し始めている。

YouTube Premiumのファミリープランは、契約ユーザーの家族5人までがメンバーシップに参加でき、ユーザーが個別にPremiumを契約するよりも安価に使えるようになるのがメリットだ。メンバーシップ参加者は、他にYouTube Music Premium、YouTubeプライムタイムチャンネル(日本未提供)も利用できる。

しかし、ファミリープランの使用条件は「同じ住所に居住している最大5人のファミリーメンバー」と記されている。たとえば、父、母、子ども3人といった家族構成の場合なら、子どもが大学入学や就職などにともなって、他の場所に居住するようになったりすると、ファミリープランの利用資格を失うことになる。

ただ、自宅以外で同サービスを利用する機会、たとえば鉄道や飛行機、バスなどに乗って移動しながらYouTube動画を楽しんでいる人も多いはずで、これまでYouTubeは特にファミリープランのメンバーシップについて目立った違反取り締まりなどはしていなかった。

しかし、Android Policeへのユーザーの報告によると、最近あるユーザーに対して「YouTube Premiumのファミリーメンバーシップが一時停止される」旨を記したメールが届いたのだそうだ。そのメールには「ファミリーグループの管理者と同居されていないようです。メンバーシップは14日以内に一時停止されます」と記載されており、続いて「アクセスが一時停止されてもファミリー グループには引き続き所属しており、広告付きでYouTubeを視聴できます。ただし、YouTube Premium の特典はご利用いただけなくなります」と説明されていた。

メンバーが管理者と同居しているか否かを確認するために、YouTubeは過去30日にわたり、ファミリープランユーザーがアクセスするために使用したIPアドレスを確認する。そして、その間ユーザーが自宅に戻っていないことが判明した場合は、そのアカウントにフラグが立てられ、上記のようなメールで通知がされるという。

確認された事例がこの1件だけであるため、YouTubeが本格的にファミリーメンバーシップの条件遵守状況の取り締まりを始めたのか、試験的に一部のユーザーを対象にして規則の遵守を求めたのかは不明確だ。

YouTubeはこの規則を数年前から定めており、たとえばユーザーがこのルールを回避するために請求先住所を同一にすることを認めないと一部メディアに述べていた。だが、これまでこのルールは厳格に適用されていなかった。

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