スマートグラス市場はGoogle&サムスン対Metaに?

Googleが「AIスマートグラス」開発完了との情報。ただし発売未定、HTCが量産か

多根清史

Image:Ground Picture/Shutterstock.com

Googleは自社ブランドのAIスマートグラスをすでに開発済みであるが、発売時期については未定と報じられている。

先月、BloombergのインタビューでGoogle幹部は「自社ブランドのAIグラスを投入する予定はない」と述べていた。が、台湾のITニュースメディアITHomeの情報筋によれば、開発済みの製品を「市場投入するかどうかまだ決定していない」という。

プロトタイプの設計は台湾のQuantaが担当し、量産はHTCが担うとされる。HTCは最近、AIスマートグラスの新製品「VIVE Eagle」を発売したばかりである。この製品はクアルコムのSnapdragon AR1 Gen 1、4GB RAM+32GBストレージ、12MP超広角カメラ、ツァイス製UV400プロテクションサングラスレンズを搭載し、日本語を含む13言語のリアルタイム翻訳に対応している。

スマートグラスの出荷台数は2025年上半期に前年同期比110%増加し、そのうちMetaが70%以上のシェアを獲得している。市場の急速な成長は2026年以降も続くと予想されているが、Googleが参入すれば勢力図が一変する可能性もあるだろう。

今回の報道に先立ち、Googleが社内でスマートグラス開発を進めているとの噂もあった。その際に公開された写真にはアプリ内に「視界の録画」との表示があり、カメラの内蔵が推測されていた。

一方で、サムスンがGoogleと共同開発しているスマートグラスは2026年以降の発売が予想されていた。しかし最近では、2025年末に前倒しされるとの見方が有力である。具体的には、9月29日に開催される「Unpacked」イベントでXRヘッドセット「Project Moohan」や三つ折りスマートフォンとともに正式発表され、2025年末までに市場投入される可能性が高いと複数の韓国メディアが報じている

関連キーワード: