秋と春に分割、“新製品を年2回発売”で販売テコ入れか

iPhone 18シリーズは「標準モデルが発売されない」との報道

多根清史

Image:Wongsakorn 2468/Shutterstock.com

次期「iPhone 17」シリーズの正式発表が数週間後に迫るなか、2026年秋に登場する「iPhone 18」シリーズでは、標準モデルが当初はラインナップから外れると報じられている。

韓国のITニュースサイトET Newsによれば、iPhone 18標準モデルの発売は2027年上半期に延期される見通しだ。

ここ数年、iPhoneは標準モデル/大型のPlusモデル/Proモデル/大型のPro Maxモデルという構成が続いてきた。しかし2025年秋のiPhone 17シリーズでは、Plusに代わって超薄型のAirモデルが投入され、その後も大きなラインアップ変更が行われると複数の報道で伝えられてきた。

今回の報道によれば、2026年のiPhone発売スケジュールは以下のようになるという。

  • 上半期(春):iPhone 17e(廉価モデル)
  • 下半期(秋):iPhone 18 Air(薄型モデル)、iPhone 18 Pro、iPhone 18 Pro Max、iPhone 18 Fold(折りたたみ型)

これにより、秋は高級モデル中心、春は一般モデルと廉価モデルという棲み分けになる見通しだ。アップルはすでに一部サプライヤーにこの方針を通知しており、2027年以降も同じ発売体制が定着するとみられている。

アップルが発売時期を春と秋に分ける理由は、iPhone販売のテコ入れであり、各モデルごとに新製品効果を最大化するためだと説明されている。実際、iPhoneは発売直後の四半期に販売台数が大きく伸びる傾向があり、過去の事例ではiPhone 5s/5cが約5100万台、iPhone 4Sが約3700万台を記録している。

こうしたサイクル再編については、ニュースメディアThe Informationも報じていた。春に2機種、秋に4機種という段階的な発売にすることで、製造時期を分散させ、同時期に雇用する必要のある従業員数を抑える狙いもあるとされる。

また、秋のラインアップから標準モデルを外すことで「iPhone 18 Air」が最も安価な最新モデルになる可能性が高い。Airは超薄型デザインの代償として、バッテリー容量やカメラ性能が制限されるとみられている。その弱点を「標準モデルと直接比較させない」「Proより安い」ことで補う意図も織り込まれているかもしれない。

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