ゲームソフト不足がようやく解消か
Snapdragon X搭載PCでも『フォートナイト』プレイ可能に。アンチチートがArm Windowsに正式対応

Epic Gamesは、8月12日にEpic Online Services SDKをアップデートし、チート防止ソフト「Easy Anti-Cheat(EAC)」をArmベースのWindowsでも動作可能とした。これにより、Snapdragon Xシリーズ搭載PCでも『フォートナイト』などのマルチプレイヤーゲームがプレイ可能になる見通しである。
EACは多くのオンラインゲームで採用されているチート防止ソフトで、これまではx86とx64のWindows環境のみで動作していた。この種のチート防止ソフトは、カーネルモードのドライバーや低レベルのOS統合を必要とし、Armプロセッサー上でエミュレーションにより完全に再現することは不可能だった。そのため、信頼性やセキュリティ面で十分な動作を保証できず、オンライン対戦を正式に許可できなかった経緯がある。
実際、『Apex Legends』などもアンチチートソフトが正常に動作しないことを理由に、LinuxやSteam Deck(Linux系OS)からのアクセスを全面的に禁止している。ただし、Steam DeckはAMD製のx86_64プロセッサを搭載しているため、Windowsをデュアルブートすればプレイは可能である。
Windows on ArmでのEAC対応は比較的容易であり、開発者はアンチチートブートストラップ(EACを起動するための初期化プログラム)を更新し、最新のWindowsアンチチートモジュール(チート検知・防止プログラム)を取得するだけで良いとされる。
このEACのArm対応を活用し、『フォートナイト』がSnapdragon搭載のArm Windows環境でもプレイ可能になるよう準備が進められている。実際の動作を通じてEACのArm対応を検証し、他のゲームにも展開していく方針だ。EACを採用している主なゲームは以下の通りである。
- Apex Legends
- Fall Guys
- レインボーシックス シージ(Rainbow Six Siege)
- War Thunder
- Rust
- Dead by Daylight
さらに、今回のEpic Online Services SDKアップデートにはNintendo Switch 2のサポートも含まれている。今後、Switch 2向けのマルチプレイヤーゲームが充実していくことが期待される。
- Source: Epic Games
- via: XDA