ほかニンテンドーDS風の2画面ゲームデバイスも発表
Xperia Play再来? AYANEOが新型ゲーミングスマホを電撃発表

中国を拠点とするポータブルゲーミングデバイスブランド「AYANEO」は、ソニーのXperiaを思わせるスライド式ゲーミングスマートフォン「AYANEO Phone(仮)」を正式に初公開した。
本製品は、中国・深センの本社にて開催された「AYANEO 2025-2026 Strategy Sharing Session(戦略共有セッション/戦略説明会)」の場でサプライズ発表された。発売時期は2025年内から2026年初頭を予定している。
AYANEOは、ゲーム向けポータブルデバイスを開発・販売する企業であり、特にWindows搭載の携帯ゲーミングPC「AYANEO」シリーズで知られている。
レトロゲーム機風の製品も手がけており、ゲームボーイを彷彿とさせる縦型の「AYANEO Pocket DMG」や、Atari Lynx風の「AYANEO Pocket ACE」などをすでに市場に投入済みである。今回のカンファレンスでは、ニンテンドーDSのような2画面クラムシェル型の「AYANEO Pocket DS」も正式発表された。
今回お披露目された「AYANEO Phone」は、同社として初のスマートフォンとなる。「ゲーマーのための真のスマートフォン」を掲げており、最大の特徴は、画面下からスライドしてゲーム用の物理コントローラーが出現する構造にある。ティザー画像には、スライド機構を備えた本体が映し出されており、「魔法はスライドに宿る」というキャッチコピーが添えられている。

長年のゲーミングスマートフォン愛好者であれば、2011年にソニーがエリクソンと共同開発した「Xperia Play」(別名「PlayStation Phone/プレステフォン」)を思い出すかもしれない。この端末は横スライド式で、十字キーやPlayStationの△○×□ボタンが現れる構造を採用していた。PS1タイトルにも対応しており、当時としては画期的な製品であった。AYANEO Phoneは、そのコンセプトの再来とも言える存在である。
Xperia Playは「スマートフォンで本格的なゲームが楽しめる」という点で、時代を先取りしていた。ただ、2011年当時のモバイルゲームはまだカジュアルな内容が主流で、長時間のプレイを想定したものではなかった。そのため、コントローラー一体型スマートフォンという構想は広くは受け入れられず、現在に至るまでコントローラーは外付けが基本となっている。
このように、過去の懐かしいハードウェアデザインを再評価し再構築する姿勢は、AYANEOブランドの方向性とも一致している。すでに『フォートナイト』や『原神』、『マインクラフト』など、多くの人気タイトルが公式にコントローラー対応している現状を踏まえれば、外出先でも本格的な操作が可能な本製品は、一部のゲーマーから熱い支持を得るかもしれない。
もっとも、現時点ではスペックやソフトウェアの詳細、実機の筐体画像などは一切公開されていない。ただし、同社はすでにSnapdragonプロセッサーを搭載したAndroidベースのゲーミングデバイスを販売しているため、今回のAYANEO Phoneもそれに準じた仕様となる可能性が高い。
- Source: AYANEO
- via: Android Police