有機EL搭載で1000ドルなら安いかも

レノボの携帯ゲーミングPC「Legion Go 2」実機リーク。有機ELや大容量バッテリーで大幅進化か

多根清史

Image:in yo/YouTube

レノボの高性能ポータブルゲーミングPC「Legion Go」シリーズの次世代モデル「Legion Go 2」について、プロトタイプとされる実機動画がYouTubeに投稿され、有機ELディスプレイの採用や内部仕様の強化など、数々の進化点が確認されている。

Legion Go 2は、現在最も注目されているポータブルゲーミングPCの1つである。2024年春以降、リーク情報が相次いでおり、年初のCES 2025ではプロトタイプが展示された。だが、それ以降は公式情報の発信が途絶えていた。

今回のリークは当初、Reddit経由で拡散された画像から始まり、キックスタンドや内部構造まで確認できる内容となっていた。のちに、これら画像の出所がYouTubeに投稿された動画であることが明かされている。

投稿者は中国語で説明しており、破産した契約製造業者の工場から電子廃棄物として流出したプロトタイプを、中古流通経路を通じて入手したと述べている。また、動画に登場する個体は製造時期が古く、量産モデルとは一部仕様が異なる可能性もあると補足している。

動画から確認された主なスペックは以下の通りである。

  • ディスプレイ:8.8インチ サムスン製有機EL(2560×1600/最大144Hz)。初代モデル(IPS液晶)から大幅に向上
  • プロセッサ/GPU:本機はZ2プロセッサおよびRadeon 780Mを搭載。量産モデルではさらに高性能な「AMD 890M」へのアップグレードが見込まれている
  • メモリ/ストレージ:32GB RAMおよび1TB SSDを搭載。初代モデルの倍以上
  • バッテリー:74Wh。初代(49.2Wh)から大幅増加しており、ゲームプレイ時間は最大3時間程度になる可能性がある

動画内では、実際にゲームを動作させる様子や、着脱式コントローラーのマウスモード機能なども確認できる。全体として軽快なレスポンスを示しているが、ファンの動作音や排熱処理パフォーマンスなどは検証されていない。

なお、今回の動画では触れられていないものの、レノボがマイクロソフトと連携してXboxバージョン(ASUS Ally Xのような製品)や、Valveと協力してSteamOSを採用したLegion Go Sのような派生モデルを開発しているかどうかも、今後の焦点となりそうだ。

Legion Go 2は2025年9月ごろに発売され、価格は約1000ドル(約14万7000円)になるとの噂がある。この価格帯はASUS Ally Xと同等でありながら、有機ELディスプレイを採用している点で、液晶搭載機よりも明確なアドバンテージがある。

ASUSは以前、有機ELパネルの採用について「消費電力やコストの問題で非現実的」と説明していたが、レノボがこの課題をクリアできるかどうかにも注目が集まりそうだ。

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