任天堂とブラジル消費者保護機関のやり取りに注目
Switch海賊版サイト「Nsw2u」閉鎖。米FBIと欧州当局が連携

米FBIがNintendo Switchの海賊版ROM配布サイトの1つ「Nsw2u」を摘発し、「法執行活動の一環」として同サイトを閉鎖したと報じられている。
この摘発は米ジョージア州北部地区連邦裁判所が発行した押収令状に基づき、FBIとオランダの金融犯罪捜査局(FIOD)が連携して実施したものだ。現在、Nsw2uのサイトにアクセスすると、FBIによるドメイン押収通知が表示される。
一方で、このサイトは摘発当日まで稼働しており、多くのユーザーが閉鎖直前までゲームをダウンロードしていたとの報告もある。今年5月には、Nsw2uがEUの「Counterfeit and Piracy Watch List(海賊版ウォッチリスト)」に追加され、EU域内の複数国でISPによるブロック対象となっていた。にもかかわらず、2か月ほど活動を続けていたことになる。
近年、任天堂は海賊版対策を強化しており、人気エミュレーター「Yuzu」の開発者に対して法的措置を講じたほか、旧世代機のROMを配布する小規模なサイトや、著作権保護を回避するサードパーティ製の改造デバイス販売者に対しても積極的に訴訟を起こしている。
初代Switchは発売初期からハッキングの対象となり、最近でも『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』などの人気タイトルのROMがネット上に出回っていた。これを受け、Nintendo Switch 2ではセキュリティの強化が図られており、海賊版ソフトを起動可能な非公式カートリッジを使用した複数のユーザーが、オンラインサービスへのアクセスを永久にBANされている。
また、任天堂はSwitch 2の発売直前にニンテンドーアカウントの利用規約を更新し、不正に改造されたデバイス等を本人の同意なしに文鎮化(使用不能)できる旨を明記した。ただし、これに対してはブラジルの消費者保護機関が修正を求めており、今後の展開が注目されるところである。
- Source: Kotaku