安価・軽量モデルは2027年予定か
Vision Pro次期モデル、約60万円の価格はそのままか。M4搭載で2025年内に発売する可能性

アップルの空間コンピュータ(XRヘッドセット)「Vision Pro」が発売されてから1年以上が経過したなか、2025年内に後継モデルが投入されると報じられている。
同社の内情に詳しいBloombergのMark Gurman記者によれば、Vision Proの「初めてのアップグレード」(ハードウェア更新モデル)を早ければ2025年内に発表する予定だという。主な変更点は2つとされる。
ひとつは、現行モデルのM2チップからM4チップへと刷新されることであり、これにより処理性能やAI性能が大幅に強化される。最新のiPad ProやMacBookと同等のパフォーマンスになる見通しだが、未発表の次世代チップ「M5」の搭載は見送られるようだ。
もう一つは、新設計のストラップである。ユーザーから苦情を集めていた「重さによる首と頭への負担」を軽減するため、プロトタイプが開発中とのこと。重量自体は大きく変わらないものの、長時間の装着でも快適さを保ちやすくなるようだ。
なお、価格は従来通り3,499ドル(約60万円)に据え置かれる見込みであり、新たな需要を大きく掘り起こすことは難しいとみられている。今回のモデルは、あくまで性能と快適性を向上させたマイナーアップデートにとどまりそうだ。
より安価で軽量なVision Proモデルは、2027年の投入を目指しているという。このスケジュールは、著名アナリストMing-Chi Kuo氏の報告とほぼ一致している。
現行のVision Proは、高価さや重さ、長時間使用の困難さに加え、専用ソフトウェアの不足も普及のネックとなっている印象がある。
次期visionOS 26では、仮想ウィジェットや目の動きだけでアプリやウェブページをスクロールできる新機能「Look to Scroll」が追加され、PlayStation VR2 SenseコントローラーやLogitech Museなど新たな空間アクセサリにも対応予定だ。これらが新たなソフトを呼び込み、ユーザー層の拡大につながるかが注目される。