「ティム・クックのティム・クック」と呼ばれた人物
“ティム・クックCEOの後継候補” ジェフ・ウィリアムズCOOがアップルを退職へ

アップルは、2015年から最高執行責任者(COO)を務め、ティム・クックCEOの後任候補と目されてきたジェフ・ウィリアムズ氏が今月末でCOOを退任し、年内に退職することを発表した。
後任のCOO職には、オペレーション担当副社長のサビ・カーン氏が就く。また、ウィリアムズ氏が直接取り仕切ってきたアップルのデザイン部門は、ウィリアムズ氏退任後はクックCEO直属になる。

ウィリアムズ氏はティム・クック氏の片腕として、サプライチェーンの構築や、iPod、iPhone、iPad、Apple Watchといった製品の数々を統括してきた実績を持つ。スティーブ・ジョブズ亡き後のアップルCEOを任されたクック氏からCOO職を引き継ぎ「ティム・クックのティム・クック」と称されてきた。アップルは「Apple Watchの市場投入を主導して、同社のヘルスケア戦略を作り上げた」と、ウィリアムズ氏の業績を称えている。
ウィリアムズ氏は退職後に何をするかは明言していないが、プレスリリースでは「この会社の素晴らしい人々とともに働けたことは、生涯に一度の栄誉です。ティムに対しては、この機会、彼の素晴らしいリーダーシップ、そして長年にわたる友情に、感謝してもしきれません」と述べ、業界入り40周年の節目で同社を離れた来年からは、「5人の孫をはじめ家族や友人と頼多くの時間を過ごす予定です」とコメントしている。
なお、サビ・カーン氏は、アップル入社30年のベテランで、2019年より事業運営担当副社長として毎年2億台以上のiPhoneを生産するアップルのグローバルサプライチェーンを率いてきた。だが、今年はトランプ関税による先行きの不透明さもあり、部品調達関係が難しい局面にさらされるなかでのCOO就任となる。
ちなみに、クック氏の後任候補は他にハードウェア技術責任者のジョン・ターナス氏と、ソフトウェア技術責任者のクレイグ・フェデリギ氏の名前が挙げられている。