Windows 11も発売から4年が過ぎました
デスクトップOSシェア、ついに「Windows 11」が「Windows 10」を抜く。サポート終了まで3か月

ウェブトラフィック解析サービスのStat Counterが発表した最新の集計によると、Windows 11の使用率は、デスクトップOS全体の半数を超えて約51%を占めるようになり、最も使われているデスクトップOSとなった。これまで長きにわたり首位を維持したWindows 10は、約46%に低下した。
マイクロソフトは2021年のWindows 11リリース当初、Windows 10ユーザーに対して無償でWindows 11へのアップグレードを積極的に推奨していた。しかし、Windows 11のインストール要件に適合するには、CPUがインテルの第8世代Coreプロセッサー以降、もしくはAMD Ryzen 2000以降が必須とされた。さらにセキュリティ用ハードウェアとしてTrusted Platform Module 2.0(TPM 2.0)対応チップを搭載している必要があった(ほかにもいくつか要件がある)。
また、これらの要件を満たさないPCであっても、まだまだ日常的なPC用途には十分な性能があったため、Windows 11への更新を見送ったユーザーも多かったはずだ。以前に報じられた情報によれば、まだ数百万台のWindows 10 PCが使われ続けているという。
Windows 11は昨年9月、PCゲーム向けのOSとしては、一足先に最も人気あるOSの座を手にした。だが、PCの用途はゲーム向けだけでない。文書作成や表計算といった事務用アプリケーションなどは、ゲームほど高度な処理性能を求められるわけではないため、しぶとくWindows 10が使われ続けていた。
しかしこのたび、2025年10月14日のWindows 10のセキュリティアップデートの提供終了が近づいてきたせいもあり、ここ数か月でようやく買い替えに動くユーザーが増え始めたようで、結果としてWindows 11のシェア拡大の勢いが急速に増してきた格好だ。
なお、Windows 10のサポートが切れると言っても、完全にWindows 10が使えなくなるわけではない。マイクロソフトによる一般ユーザーへのWindows 10用セキュリティパッチが提供されなくなるだけのことだ。また事情によりどうしてもWindows 10を使う必要がある企業ユーザーや、個人には、有償での延長サポートも用意されている。
ただ、延長サポート料金は年を追うごとに高額になる仕組みであり、早めにWindows 11搭載PCに買い替えてしまうのが、企業のIT管理者にも、個人ユーザーにとっても得策と言えそうだ。
なお、6月下旬には、マイクロソフトは個人ユーザー向けの延長サポートを1年間だけ無料で提供するプログラムも発表した。しかしこのプログラムを使うには、Microsoft Rewardsを1000ポイント分使うか、「Windowsバックアップ」機能を有効にして、ユーザーの設定とフォルダをクラウドに同期しなければならない。
もしWindowsバックアップにおいてクラウド(One Drive)にアップロードするデータがデフォルトの5GBに収まらない場合は、結局溢れた分の容量を追加で購入しなければならない。また、難しそうな設定変更をちまちま行うよりは、このタイミングでさっさとWindows 11搭載PCに買い替えてしまうほうが、ユーザーにとっては楽だ。
マイクロソフトは今年はじめ、2025年はCopilot+ PCへの大規模なアップデートサイクルが訪れ、Windows 10ユーザーの70%が今後2年以内にWindows 11に切り替えるとの予想を示した。もしかすると、今後は10月14日が近づくにつれ、PC買い替え需要が増すことが考えられる。
もしまだWindows 10搭載PCを使用しているのなら、この夏のうちに買い替えておくのが良いかもしれない。
- Source: Stat Counter
- via: Windows Central