スミマセン、チョト意味ワカリマセン

Twitter本社にあった「青い鳥の看板」が爆破される。落札したフリマアプリ企業が粉々に【動画あり】

Munenori Taniguchi

Image:Ditchit/YouTube

フリマサイトを運営するスタートアップ企業Ditchitは、今年はじめ、Twitterサンフランシスコ本社屋上にあったロゴマークの看板がオークションにでていることを知り、すぐさま落札した。

そしていま、Twitterを象徴する看板は、ネバダ州の砂漠で爆破され、粉々になった。

Ditchitの広報担当者ジェームズ・デルーカ氏は、Twitterのロゴ看板を爆破したことについて「イーロン・マスクは表現の自由を支援するために、TwitterをXにリブランドした」とし、「われわれもローカルマーケットプレイスにおいて同じことを行っている」と、ちょっと意味がわからない説明をした。

現在の米国のローカルマーケットプレイス(地域密着型のオンライン売買プラットフォーム)業界は、競争が激化している。デルーカ氏いわく、Facebook MarketplaceやOfferUpをはじめとするライバル企業たちが「ガレージで売りたい一般人」よりも企業からの出品を優遇するポリシーを設定するなど、ユーザー体験そっちのけで利益主義に走っているのだという。

その状況が旧Twitterとどのようにリンクするのかは、いまいちまだ理解するのが難しい。だが、どうやらそのような業界に、「表現の自由を支援するため、TwitterをXにリブランドしたイーロン・マスクのように」一石を投じたい、と考えていたとのことだ。

そんなとき、オークションに高さ約3.66m、重さ約260kgのTwitterロゴ、通称「ラリー」が出品されているのを発見したDitchitは、3万4000ドルを投じてこれを落札した。

デルーカ氏は「看板を購入しようと思ったのは、ノスタルジアがきっかけでした」とし「オフィスの全員がテクノロジー愛好家なので、その歴史の一部を所有するのはクールだと思った」のだと説明する。そして、その歴史の一部を手に入れたDitchitは、こんどは次のように考えた。

「そうだ。Twitterのロゴ看板を爆破しよう」

正直言って、なぜその発想になるのかは理解に苦しむところだが、デルーカ氏いわく、その発想は従業員の間で「自然発生的に生まれた」のだそう。もう、Twitrterのロゴ看板は所有するより爆破する方がクールになったようだ。

とにかく、Ditchitはテスラ・Cybertruck 4台をレンタルし、自社から約400km離れたネバダ州ラスベガスの砂漠にこの看板を輸送、同時にパイロテクニシャン(火薬技術者)を含む14人のスタント業者を手配した。そして、あらゆる角度から看板を爆破する様子を映像に収め、その模様をこのほど公開した、というわけだ。

Ditchitは、この派手なスタントにどれほどの予算を投じたのかは明らかにしていないが、相当な額だったとデルーカ氏は述べている。そして「私たちは、このシーンをできるだけドラマチックに、そして強く印象に残るものにしようと思った」とした。

Ditchitはまだアプリをリリースしてから1年半という駆け出しのフリマ企業なのだから、⁠その予算をユーザー体験のさらなる強化に使えば良いのではないかという気もしないでもない。だが、Ditchitは看板の破片を回収し、非公開の入札制オークションに出品するのだという。このオークションは6月18日より開始しており、その収益はベンチャー企業を支援する非営利団体のCenter for American Entrepreneurshipに寄付されるとのことだ。なお、この団体には、企業諮問委員会としてGoogle、Meta、Amazonなどが加わっている。

オークションで手に入れた品物を爆破し、今度はその破片をオークションに出すのなら、最初の状態のままで出品する方がまだマシなのではないかとも思える。あまり細かいことは考えず、口を半開きにして「へえ」と漏らす程度に聞くのがちょうど良い話なのかもしれない。

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