機内持ち込みに対応するサイズ、質量は2.9kg

マグネシウム合金採用のスーツケース「Magne Suitcase」。アンカー・ジャパン猿渡CEO創業の旅行ジャパンから

編集部:平山洸太

「Magne Suitcase」

旅行ジャパンは、同社Magneブランド第1弾の製品として、スーツケース「Magne Suitcase」を発表。応援購入サービスのMakuakeにて、7月1日から先行販売を行う。一般販売の価格は99,800円(税込)を予定するが、Makuakeでは先着・数量限定で最大30%オフにて購入できる。

アンカー・ジャパンの代表取締役CEOでもある猿渡歩氏が創業した、旅行ジャパンによる新製品。同社は昨年5月に設立。アンカー・ジャパンとの業務・資本関係はないとしている。

Magneブランドでは、「あなたの旅と行動力に、強さと軽さを。」をコンセプトに、軽量かつ高強度なマグネシウム合金を活用した旅行用品を展開していくという。なお、物理的な強さや軽さだけでなく「移動そのものを楽しみもっと自由にしてくれる存在でありたい」という思いもあるとのこと。

旅行ジャパン 代表取締役CEO 猿渡歩氏

同社がスーツケースに関して調査を行った結果、楽にする「軽さ」、安心して長く使える「強さ」の両方を求めていることがわかったという。だが猿渡氏は、両者は「トレードオフの関係になっており長年解決されてこなかった」と話す。そういった「本質的な価値に向き合った製品を作りたい」という思いから開発に至ったという。

軽さと丈夫さはトレードオフの関係だという

なお、旅行グッズには「機能に寄ったアンカーのようなブランドがあまりなかった」ということを、猿渡氏がスーツケースの購入時に感じたことも、開発のきっかけになったという。

新製品であるMagne Suitcaseは、マグネシウム合金をボディ全面に採用することで、「軽さ」と「強さ」の両立を追求。世界初の全面マグネシウム製スーツケースとして、世界最軽量を実現したとしている。

パネル部分に採用するマグネシウム合金

マグネシウム合金は加工が難しく、成形には高度な技術が必要とのこと。そこで、高度な加工技術をもつ株式会社STGと協業し、温度管理や圧力制御など複雑な工程をクリアすることで、製品を完成させたとしている。

本体の質量は2.9kgで、容量は33L。外形寸法は400W×550H×210Dmmとなり、航空機の機内持ち込みにも対応する。また、遠藤氏は軽いメリットとして、移動の負担が減るだけでなく、「重量制限にも余裕ができるので増えてしまうお土産などにも、とても良い体験ができるのでは」と説明する。

ロック部分はTSAロックに対応

デザインは「シンプルで洗練された美しさを追求して作った」とのことで、余計な装飾は全て排除し「どんなスタイルにもあう普遍的なデザインを実現」したという。また、片側に全てを収める片開き構造を採用し、出し入れの効率化を追求。仕切りをあえて作らないことで、柔軟でミニマルな空間も目指している。

本体の内部。あえて仕切りなどは設けていない

キャスターにはエラストマー素材を使用。柔軟性と耐久性に優れる素材を使用することで、静音性を追求しつつ、振動吸収による快適さにも配慮したとする。

キャスター部分

また、スーツケースとの組み合わせを想定して設計した別売アクセサリーも用意。専用ボストンバック「Magne Boston」(9,980円・税込)、専用ポーチ「Magne Pouch」(4,980円・税込)の2種類も合わせて展開する。

Magne Bostonは、スーツケースの上に乗せて使用することを想定したボストンバックで、スーツケースからはみ出さないように幅と奥行を考えて設計。ハンドルへの固定に対応し、防水素材によって雨にも耐えられるようになっている。

「Magne Boston」(左)、「Magne Pouch」」(右)

Magne Pouchは、大・中・小のポーチ3点がセットになったもの。3つを組み合わせると、ちょうどスーツケースにぴったりと収まるように設計している。なお、ボストンバックもポーチの両方とも、手触りや開閉の操作性に優れるという丸形チャックを採用する。

旅行ジャパンでは、今後もスーツケースのバリエーション展開、より快適にできる旅行グッズなどを開発していくとのこと。それにより「多様化する旅のスタイルにあわせて、よりスマートな旅のあり方を追求していきたい」としている。