ファイルアプリも強化、プレビューアプリも登場

アップル、Macに近づいた「iPadOS 26」発表。マルチウィンドウ対応、メニューバー搭載、カーソルも矢印に

編集部:平山洸太

Image:Apple

アップルは、iPad向けOSの最新バージョン「iPadOS 26」を発表。今年の秋に無料のソフトウェアアップデートとして、iPad Pro(M4)、12.9インチiPad Pro(第3世代以降)、11インチiPad Pro(第1世代以降)、iPad Air(M2以降)、iPad Air(第3世代以降)、iPad(A16)、iPad(第8世代以降)、iPad mini(A17 Pro)、iPad mini(第5世代以降)向けに展開する。パブリックベータ版は来月を予定している。

iPadOS 26では、新たなデザイン言語である「Liquid Glass」のUIを採用。たとえばロック画面では時刻のレイアウトを一新し、ホーム画面ではアプリのアイコンとウィジェットを再設計している。ライブ翻訳や、メッセージアプリの投票機能、新しい電話アプリといった、iOSやmacOSに搭載する新機能も同じく備わっている。

今回のアップデートにおける大きな変更点が、マルチタスク性能の強化だ。新しいウィンドウシステムの採用によって、よりMacに近い操作性に進化している。トラックパッド使用時のカーソルは矢印のものに変更され、上部にはメニューバーも追加。左上には、Macでおなじみの赤/黄/緑のコントロールが加わった。

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一方、これまで通りのフルスクリーンも維持しており、通常状態ではフルスクリーンで表示される。ウィンドウを分割させるタイル表示も可能。右下にあるハンドルでウィンドウサイズを変えることで、新たなウィンドウシステムを利用できるようになっている。

ウィンドウは重ねて複数のアプリを表示できるだけでなく、移動させたり、Dockに収納させたりといったことも可能。サイズは記憶されるため、再度そのアプリを開いた場合、同じウィンドウのサイズで表示できる。なお、これらのマルチタスク機能はiPad ProやAirだけでなく、無印iPadやiPad miniでも利用できるとアピールされている。

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新しいウィンドウシステムの採用に合わせて、ファイルアプリも強化された。新たなリスト表示では、列のサイズ変更やフォルダの折りたたみ、フォルダの色やアイコンのカスタマイズに対応する。ファイル上からデフォルトで開くアプリの設定もサポートする。また、フォルダをDockに置けるようになり、フォルダをタップすると中のファイルを扇状に表示できる。

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加えて、これまでmacOSに備わっていたプレビューアプリもiPadに登場。Apple Pencilで書類に書き込んだり、写真の編集や書き出しをしたりできる。さらに、対応アプリではバックグラウンドタスクをサポートし、動画の書き出しなどの処理を実行したまま、別のタスクを実行できる。

そのほか配信者やクリエイター向けの機能として、コンテンツに最適なマイクを選べるオーディオ入力セレクタを搭載。スタジオ品質の録音をAirPodsを使って行える機能や、離れた場所からAirPodsの長押しでビデオ撮影の開始と停止が行える機能も新たに利用できるようになる。

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