携帯モードでもドックモードでも60fpsを維持
Switch 2の実力、『マリオカート ワールド』が証明。Digital Foundryが任天堂の技術を絶賛

先週ついにNintendo Switch 2が発売され、専用ソフト『マリオカート ワールド』によって、その実力が明らかになった。ビデオゲーム技術分析の専門家集団Digital Foundryは、本作にどのような技術が使われ、どのような効果を発揮しているかを検証する映像を公開している。
Switch 2は初代Switchよりも大幅に性能が向上しており、本作『マリオカート ワールド』も前作『マリオカート8 デラックス』と比較して、グラフィックおよび技術面で大きな進化が見られる。必然的に、シリーズ史上最も高いグラフィック品質となる。
まず解像度について、Switch 2の携帯モードでは1080p、ドックモードでは1440pを実現している。ドックモードではポストプロセス処理によって画質が調整される一方で、携帯モードでは描画解像度がディスプレイ解像度とぴったり合うこともあり、やや鮮明に感じられるという。
前作では、ドックモードが1080p、携帯モードは720pであったため、Switch 2では「格段にクリアに見える」と評価されている。要は7.9インチの画面に前作のテレビ表示と同等の情報量を詰め込んでいることになる。
パフォーマンスについても、Digital Foundryは「完璧」と評価しており、検証した範囲ではフレームレートが完全に安定し、60fpsに張り付いていた。ただし、フォトモードで動画を撮影する際は、30fpsに制限される。
また、分割画面での対戦やGameChat機能を用いたプレイでも、パフォーマンスに悪影響は見られなかった。ロード時間も非常に速く、現行世代のゲームタイトルとほぼ同等であるという。データ量が増加していることから、内部ストレージからの読み出し速度が高速化していることがうかがえる。一方、HDR対応については、テレビ画面ではその効果が発揮されるものの、携帯モードで使用されている液晶パネルでは効果が限定的だ。
本作では、従来の「区切られたコース」ではなく、オープンワールド上に複数のコースがシームレスに配置されており、遠景まで描画される広大なマップ構成となっている。これにより、「冒険的なコース」への進化を遂げている。
こうした大規模なオープンワールドを実現しながらも、個々のコースにおけるグラフィックも大幅に進化している。とくにSwitch 2専用タイトルでは低解像度が目立つなか、本作は携帯・ドックの両モードで高解像度かつ安定したフレームレートを維持しており、「任天堂のアート表現力と技術的最適化」が際立っているとDigital Foundryは絶賛している。
なお、本作に投入されているグラフィック技術の主な要素は以下の通りである。
- ライティング:プリレンダリング技術を基盤としつつ、時間帯(4パターン)や天候の変化を動的に表現
- 水面・反射表現:リアルタイムのキューブマップを使用し、ディテールが向上
- モデル・テクスチャ:ポリゴン数およびテクスチャ解像度が上がり、キャラクターやカートの質感が大きく進化
- 観客の描写:観客もすべて3Dモデル化され、物理演算によるインタラクションも追加
ローンチ段階でこの完成度を実現したことから、今後のDLCで追加されるコースやキャラクターにも大いに期待できそうだ。
- Source: Digital Foundry(YouTube)
- via: Nintendo Life