マイクロLED技術に投資中の情報も

有機ELのMacBook AirとiPad Pro、2024年に発売のうわさ

Image:Gabo_Arts/Shutterstock.com

大型化した15インチのMacBook Airが2023年初頭に発売との噂が囁かれているなか、今度は2024年に有機ELディスプレイを搭載したMacBookが発売される可能性が高まっているとのアナリスト予測が報じられている。また、有機EL版のiPad Proも開発されているそうだ。

この噂話は、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏が発信しているもの。アップルは有機EL版の11インチや12.9インチiPad Proに加えて「13.3インチ有機ELノートPC」を発売する可能性が「ますます高まっている」とのことだ。本製品はMacBook Airになると予想されつつも、MacBookやMacBook Pro、または新しいカテゴリになるかもしれないという。

これら製品には「タンデムスタック」と呼ばれるディスプレイ技術が採用され、輝度の向上や画面の長寿命化、消費電力の約30%削減が可能になるとも付け加えられている。さらに(消費電力の)効率を高めるために可変リフレッシュレートを採用するとのことだ。

アップルが新方式の有機ELディスプレイ採用を検討しているとの観測は、韓国のエレクトロニクス産業誌The Elecも何度か伝えてきた。同誌はこの新技術を「ツースタック・タンデム構造」と呼び、赤、緑、青の発光層を2段重ねにすることで最大2倍の輝度を実現すると説明。さらに低消費電力のLTPO仕様(iPhone 13 Proにも導入済み)とされ、可変リフレッシュレートになることも示唆していた。

アップルが現行の12.9インチiPad Proや、14インチ/16インチMacBook Pro(2021)に採用しているミニLEDバックライト技術は、数千個の小型LEDを使って多くのローカルディミングゾーンに分け、個別に制御することで省電力や高輝度、高コントラストを実現している。

とはいえ、有機ELほど正確な制御もできず、光漏れもあって「純粋な黒」の表現でも劣っている。かたや有機ELディスプレイも有機物質を使っているために焼き付きからは逃れられず、どちらも一長一短だ。

アップルは将来を見据えて、マイクロLED技術に積極的に投資しているとの噂もある。この技術は、原理的には有機ELディスプレイとほぼ同じだが、輝度が向上するとともに、焼き付きが起こりづらいことが特徴だ。ミニLEDも有機ELも、それを実用化にこぎ着けるまでの「つなぎ」なのかもしれない。

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