周辺でホルムアルデヒドがEPA基準を超えているそう
xAIの“スパコン施設”に停止要求。無許可ガスタービン35基が違法稼働と地元団体が主張

米国の公民権団体NAACPは、イーロン・マスク氏のAI企業であるxAIが、テネシー州サウスメンフィスに設置しているスーパーコンピューター施設、通称「コロッサス」に関して、その運用を停止するよう要請した。
報道によると、要請を記した書簡はシェルビー郡保健局と地元の公共エネルギー企業Memphis Light, Gas and Water(MLGW)に提出され、コロッサスに設置されている発電用メタンガスタービンの数が、許可申請中の15基を大きく上回り、合計35基が過去1年のあいだ無許可で稼働していたと訴えている。
市当局は以前、xAIはタービンの稼働初年度は許可を必要としないと述べていた。だが、NAACP(全米黒人地位向上協会)やその他の環境団体は、これらのタービンは大気浄化法に基づく許可が必要だったと考えている。
xAIはここ数か月、メンフィスにある施設でスーパーコンピュータークラスター「コロッサス」の電力需要を満たすため、メタンガスタービンを稼働させていることで、厳しい監視を受けている。そしてNAACPの主張によると、このタービンからは窒素酸化物(Nox)やホルムアルデヒドといった汚染物質が排出されており、それらの排出量は米環境保護庁(EPA)の規制値を超えるレベルに達しているとのこと。
NAACPはさらに「シェルビー郡保健局は、がんリスクがすでに全国平均の4倍であることなど、地域で知られている健康問題の軽減に取り組む代わりに、xAIが法律を無視して活動することを許可した」と文書のなかで当局の対応を批判している。
メンフィスと言えば、後にロック、ソウル、R&Bといった音楽ジャンルの源流となった、ブルースの発祥の地であり、黒人コミュニティの中心地として発展してきた。またサウスメンフィスは、かのエルビス・プレスリーが住んだ邸宅があることで知られている。
- Source: NAACP(PDF)
- via: CNBC TechCrunch
- Coverage: The Guardian