1440p対応は大画面テレビで違いを実感できます
Twitch、スマホに最適化した“縦画面”配信に対応へ。1440p配信のテスト拡大も

ライブ配信プラットフォームのTwitchが、5月31日に開催したイベント「TwitchConロッテルダム」で、複数の新機能を発表した。最も目立つ新機能としては、スマートフォンでの視聴に合わせた縦画面での配信に対応するところだ。
この機能は、Aitum Verticalとの提携によるデュアルフォーマット配信が可能となり、デスクトップでの視聴ではこれまでどおりの横画面で表示されるが、スマートフォンで視聴する場合は、スマートフォンを縦持ちすれば縦画面、横持ちなら横画面での表示に自動で切り替わる。
縦画面時には、ハイプトレインのような配信イベントへの参加や、サブスクやギフトの送信がしやすい画面設計になるという。縦画面対応は、今夏より少数のチャンネルでのテストを開始し、年内にはより広範に展開していく予定とのことだ。
また、Twitchはライブ配信時の巻き戻し再生機能を追加することも合わせて発表している。今夏後半にまず少数の視聴者を対象にテスト予定のこの機能は、すでに開始しているライブ配信の視聴を開始したときに、見逃した部分を巻き戻して視聴する機能。もちろんその後ライブでの視聴再開も可能だ。
そのほか、HEVCコーデックを使用した高画質な2Kストリーミング(1440p)がオープンベータ版として提供開始される。これまでも1440pでの配信は限定的にベータ版として提供されていた。
そのほか、新規クリエイターに対するアフィリエイト資格を取得する前から、特定の収益化ツールとコミュニティツールへのアクセスの提供、アフィリエイト資格取得要件の緩和、クリップ作成ツールの強化といった機能強化も発表された。
Twitchは今年4月下旬より、配信者がアーカイブとして残していたダイジェストおよびアップロード動画の保管を最大100時間までとする変更を行っている。これは一部のクリエイターが大量に動画を保管する一方で、それらがほとんどユーザーの視聴に貢献しておらず、サービス全体にとって負担となっていたことを理由とした。
だが、ゲームのクリアタイムを競うRTA(Real Time Attack:スピードラン)関連のチャンネルなどは、記録として動画を残しておく必要もあり、一部のファンからは批判的な反応もあったが、Twitchは保存が必要なコンテンツはTwitchとYouTubeのアカウントをリンクしてTwitchからYouTubeへ動画をエクスポートする方法を案内して対応していた。
今回の新機能や強化は、Twitchをライブ配信プラットフォームとしてさらに扱いやすくするためのものであり、今年後半にこれらを導入することで、YouTubeやTikTokといったライバルを追撃したいところだ。