昔は大型ネコ科、最近はカリフォルニアの地名から
macOS 26の正式名は「Tahoe」? 透明感あるデザインとタホ湖が符合か

歴代のmacOSには、バージョン番号とは別に名前(コードネーム)が付けられてきた。次期macOSのバージョンは「macOS 26」になると有力視されており、その名称は「Tahoe」になるとの報道が著名ジャーナリストによって伝えられている。
アップルの社内事情に詳しいBloombergのMark Gurman氏は、自身のニュースレター「Power On」にて、macOS 26がカリフォルニア州の有名なリゾート地「タホ湖(Lake Tahoe)」にちなんで「macOS Tahoe」と命名されると述べている。
macOSの名称には、大きく分けて二つの由来がある。初期のバージョンである10.0〜10.8では、チーター(Cheetah)、ピューマ(Puma)、ジャガー(Jaguar)、パンサー(Panther)、ライオン(Lion)といった大型ネコ科動物の名称が採用されていた。
しかし、2013年のOS X Mavericks(10.9)以降は方針が転換され、アップル本社の所在するカリフォルニア州の自然地名や観光地、都市名が使われるようになった。
たとえば、Yosemiteはヨセミテ国立公園、El Capitanはその園内にある著名な岩山、Sierraはシエラネバダ山脈、現行のSequoiaはセコイア国立公園にそれぞれ由来している。これにはアップルの地元愛や、カリフォルニア州の多様な自然・文化への敬意を込めた意図があると見られる。
タホ湖は、湖面に周囲の風景や山々、空が美しく映り込むことで知られる場所である。Gurman氏は、これがmacOS 26で噂されているガラス調のデザイン(より透明感のあるウィンドウやボタン、アイコン)と重なると指摘している。
実際、歴代macOSの名称とアップデート内容の間には、象徴的な一致が見られる。たとえば、macOS 11 Big Surは「壮大な断崖と海岸線」を由来とし、iOS風のデザイン刷新やAppleシリコン対応といった大変革を象徴していた。macOS 15 Sequoiaでは「世界最大級の木々が立ち並ぶ森と国立公園」が名前の由来であり、Apple Intelligence(AI)による “知恵の森” としての位置づけとも重なる。
アップルは、正式発表前にmacOSの名称候補を商標登録するのが恒例である。2021年に発表されたmacOS「Monterey」も、 “Mammoth” とあわせて複数の候補を事前に商標取得していた。今回のTahoeについては、そうした報道は今のところない。
macOS 26は、iOS 26、iPadOS 26、watchOS 26、tvOS 26、visionOS 26と並び、2025年6月10日午前2時(日本時間)に開催されるWWDC 2025の基調講演で正式に発表されると予想されている。このイベントでは、従来のGame Centerに代わる専用ゲームアプリも発表される見通しであり、数日前に発売されるNintendo Switch 2を意識した動きとみられる。