意外と安い…のか?

ドバイで「高層ビル屋上にサッカーのピッチ」作る計画。英チェルシーFCと提携の高級レジデンス

Munenori Taniguchi

Image: DAMAC Properties

アラブ首長国連邦最大の都市であるドバイでは、近年、著名企業との提携によるテーマパークならぬ「テーマビル」とでも言うべき建築が流行している。たとえば1年程前にはメルセデス・ベンツとのコラボレーションによる65階建ての超高層ビル「Mercedes-Benz Places | Binghatti」の建設が発表になっていた。

他にも、ブガッティやアストンマーティン、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニといった高級自動車メーカーが提携した建物が、建設ラッシュ状態となっている。

しかし、次にドバイのデベロッパーが手を組むのは、自動車メーカーではない。⁠Damac Propertiesは、英国のサッカークラブであるチェルシーFCとのパートナー契約により、6棟のタワーで構成されるテーマ型レジデンス建築プロジェクト「Chelsea Residences」の建築計画を発表した。各タワーの高さは約130mで、構築される1~3ベッドルームを備えるアパートメントは合計1400戸にのぼる。

このビルの最も大きな特徴は、屋上にサッカーのピッチが設置されるという点だ。公開された予想図では、(スケール的にフルサイズかどうかは疑わしいものの)屋上一面に芝生が敷き詰められ、サッカーをプレイする選手らの姿が描かれている。

ピッチの周囲は透明な障壁で囲まれているため、転落の危険性はなさそうだが、屋根は付いていないため、選手が高くクリアリングしたボールが外へ飛び出してしまう可能性はありそうにも見える(あくまで予想図ではあるが)。

チェルシーFCのブランド名前をただ冠するだけでなく、同クラブの著名なOBや監督ら「レジェンド」を招待した、居住者限定のイベントの展開にも活用される。

また、一連の建物にはアウトドアジム、クライオセラピーセンター、森林リラクゼーションポッド、クナイプパルクールセラピーコース、エアリアルヨガルームなどが設けられ、チェルシースポーツバーではサッカーやボクシングその他スポーツの生中継が視聴でき、さらにダーツなどを楽しめるリゾートスタイルの隠れ家的ラウンジなどもある。

明らかにドバイで贅沢な暮らしを楽しみたい超富裕層、しかもチェルシーFCのファンをターゲットとしたこのレジデンスだが、それほどたくさんの人がチェルシーを応援しつつドバイで生活したいと思うのかは不明だ。

Image: DAMAC Properties

Chelsea Residencesの完成予定は2029年12月とされ、入居に必要な金額は217万ディルハム(約8600万円)からとなっている。もし、チェルシーFCが大好きでお金が余って余って仕方がないと考えているなら、入居を検討してみるのも良さそうだ。

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