数十億ドルをAIに注ぎ込むとのこと

マイクロソフト、AI投資のため約6000人を解雇すると発表

Image:Tada Images/Shutterstock.com

5月13日、マイクロソフトは、全従業員の3%弱にあたる約6000人を解雇すると発表した。これは全世界の全階層で行われ、2023年に約1万人を削減して以来、同社にとって最大規模の人員削減となる。

今回の人員削減は、社内のリソースを最適化し、急成長するAIプラットフォームへの継続的かつ堅調な投資を確実にするために検討したうえでの措置だとされ、マイクロソフト傘下のLinkedInや一部の海外オフィスを含む、マイクロソフトのあらゆる階層に影響するものだ。

同社はウェブサイト上で、「AIが人々、産業、社会に貢献できると考えており、テクノロジーと人を結び付け、AIの可能性を責任を持って実現することに注力していくために、AIに巨額の投資を行ってきた」と述べている。Reutersは、この新たなAIイニシアチブへの投資が、同社が人員削減に踏み切った原因であり、AI技術そのものではないと報じている。

今回の発表を市場はポジティブに受け止めたようで、マイクロソフトの株価終値は年初来高値となる449.26ドルをつけた。

マイクロソフトは、直近の業績に関しては売上高、利益ともに予想を上回る結果を報告しており、決して苦境にあるわけではないが、ここ数年間はパンデミック時の過剰雇用の調整から、最近の米国政府による経済環境の混乱への対策の意味合いもあり、レイオフを繰り返してきている。

アナリストのGil Luria氏はReutersに対し「マイクロソフトが現在の水準で投資を続けると、設備投資による減価償却費の増加を補うために、毎年少なくとも1万人の人員削減が必要になるだろう」と述べている。

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