韓国LGや中国BOEはサプライヤーから外されたとのこと

折りたたみiPhone用ディスプレイ、画面のシワをなくすためサムスン独占供給か

Image:Bhubeth Bhajanavorakul/Shutterstock

アップルが間もなく発売すると噂されている折りたたみ式iPhone(通称「iPhone Fold」)は、サムスンディスプレイが独占的に供給する有機ELパネルを採用する予定であると、韓国の英語ビジネスメディアBusiness Koreaが報じている。

アップルがサムスン一社に依存するという決定は注目に値する。なぜなら、通常アップルはコスト削減(納入価格を競い合わせる)と安定した品質を確保するために、複数のサプライヤーから部品を調達する戦略を採っており、今回の選択はその方針から逸脱するためだ。

iPhoneなどにパネルを供給してきたLGディスプレイや中国BOEを除外し、あえてサムスンを唯一のサプライヤーとした理由は、「画面の折り目を最小限に抑える技術的優位性」にあるとされている。匿名の業界関係者によれば、「部品サプライヤーを選定する際に、価格よりも品質を優先するアップルにとって、サムスンは唯一の現実的な選択肢だった」とのことだ。

数年前から開発が進められてきた折りたたみiPhoneにおいて、最大の課題とされてきたのが「画面の折り目」である。この難題の解決が最近になって大きく進展し、アップルがサムスンから受け取った画面サンプルでは「シワ(折り目)を消し去った」とされており、これにより2026年後半に製品を発売する目処が立ったと報じられていた

これまでの噂を総合すると、本製品は外側に5.5インチのカバーディスプレイを備え、開くと7.8インチのiPadスタイル(アスペクト比4:3)の画面が展開されると見られている。筐体の薄型化を図るため、Face IDの代わりにサイドボタン内蔵のTouch IDを採用するとの情報もある

さらに数日前、中国の著名リーカーDigital Chat Station(数码闲聊站)氏は、折りたたみ画面の解像度が2713×1920で「アンダースクリーンカメラ技術」を採用する一方、カバーディスプレイは2088×1422でパンチホールカメラを搭載する構成になると述べた。つまり、「内側の大型ディスプレイにはカメラ穴が存在せず、外側のディスプレイには穴が開いている」設計となるようだ。

価格についても新たな情報が出ており、別の中国リーカーInstant Digital(刹那数码)氏は、販売価格が2100〜2300ドル程度になると主張している。これは他の複数の情報源とも一致しており、サムスンのGalaxy Z Fold6(約1900ドル〜)など競合他社の折りたたみ製品よりも高価となるようだ。

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