プロフェッショナル向けやビデオ会議製品も

HP、「AI PC」を一挙拡充。標準モデルにも展開、個人からプロ向けまで

編集部:平山洸太

HPがAI PCを一挙発表

日本HPは、「AI PC」のラインナップ拡充を発表。個人から法人、プロフェッショナル向けに至るまで、標準モデルにもAI PCを広げることをアナウンスした。

同社はこれまでハイエンドモデルを中心にAI PCを展開していだが、その下のラインにもラインナップを広げる格好。個人向け、法人向け、プロフェッショナル向けのPCおよびワークステーションにおいて、新たに18モデルを一挙発表した。

AI PCとは、既存のCPUとGPUに加えて、AIの推論に特化したNPUというプロセッサーを搭載したPC。同社ではAIを活用したツールとして、チャットボットやPCのパフォーマンス最適化ができる「HP AI Companion」や、NPUを使うことでCPUに負荷をかけずにビデオ会議の背景ぼかし等が行える「Poly Camera Pro」などをプリインストールしている。

個人向けPC

個人向けには3モデルのノートPCを展開。「AIに馴染みがなかったユーザーに対して、求めやすい価格でAI PCを楽しんで頂く」ためのモデルだと同社は説明している。発売日は4月11日。ラインナップおよび税込価格は以下の通り。

・「HP OmniBook X Flip 14 AI PC(インテル)」209,000円から
・「HP OmniBook X Flip 14 AI PC(AMD)」198,000円から
・「HP OmniBook 7 Aero 13 AI PC」184,000円から

HP OmniBook X Flip 14 AI PCは、インテルおよびAMDのプロセッサーを搭載したモデルを用意。インテルモデルは最大でCore Ultra 7 258V、AMDモデルは最大でRyzen AI 7 350を搭載できる。

「HP OmniBook X Flip 14 AI PC」

画面を回転できるコンバーチブルタイプで、タブレットとしても使用可能。ディスプレイはOLEDのタッチディスプレイとなっている。Envy x360 14-fc/faの後継モデルにあたるとのこと。

HP OmniBook 7 Aero 13 AI PCは、「1kgを切るので持ち運びも簡単」だというモデル。HP Pavilion 13-bgの後継機という扱いで、新たに40TOPSのNPUを搭載して登場させたという。

「HP OmniBook 7 Aero 13 AI PC」

グレイシャーシルバーとセラミックホワイトの2色をラインナップし、Z世代の学生や社会人がターゲットとのこと。最大15時間30分のロングバッテリーを搭載。HDMI、2つのUSB-C、2つのUSB-Aを備えており、充実のインターフェースで「軽いだけじゃなくて余計な荷物も減らせる」とアピールする。

法人向けPC

法人向けには5モデルのノートPC、1モデルのデスクトップPCを展開している。ラインナップおよび税込価格、発売日は以下の通り。

・「HP EliteBook 8 Flip G1i 13」373,780円から/5月下旬
・「HP EliteBook 8 G1i 13(インテル)」329,780円から/5月8日
・「HP EliteBook 8 G1a 13(AMD)」未定/5月下旬
・「HP EliteBook 8 G1i 14」384,780円から/5月8日
・「HP EliteBook 8 G1i 16」363,000円から/5月8日
・「HP EliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PC」未定/7月中旬

「Elite 8シリーズ」にデスクトップPCとノートPCが追加されたかたち。ノートモデルのカラーには新色のグレイシャーシルバーを採用。再設計された薄型シャーシを採用する。

通常のクラムシェル型と、コンバーチブルタイプ(Flipモデル)を用意。コンバーチブルタイプについてはAESプロトコルの専用スタイラスペン「HP Nested Pen」を本体に内蔵できるようになった。

「HP EliteBook 8 G1i 13
「HP EliteBook 8 Flip G1i 13」

ほか、新しい熱設計によって冷却と静粛性を向上。大型トラックパッドの採用、指の跡や汚れが目立たない表面処理、電源ボタン内蔵の指紋リーダーなどを採用する。また、保守可能なキーボードとスクリューレスバッテリー交換を採用予定。

デスクトップモデルのHP EliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PCについては、「HPで最初のデスクトップ型のAI PC」だと同社は説明。プロセッサーにAMD Ryzen AI 300シリーズ搭載し、最大50TOPSのAI性能を備えている。

「HP EliteDesk 8 Mini G1a Desktop Next Gen AI PC」

プロフェッショナル向けやビデオ会議製品も

プロフェッショナル向けでは、8機種10モデルのワークステーションを用意。モバイルワークステーションでは、新たに18インチを投入した最上位モデル「HP ZBook Fury G1i 18 inch」も投入される。

「HP ZBook Fury G1i 18 inch」

またデスクトップワークステーションでは、Z2シリーズからタワー型、スリム型、超小型のミニといった3ラインナップを投入。いずれも全面刷新されており、タワー型については体積を20%削減。ミニモデルでは、小さいながらもインテルのCore Ultra 9を搭載し、Thunderbolt 4にも対応できる。

Z2シリーズ3モデル。奥からタワー型、スリム型、超小型のミニ

そのほかビデオ会議向けの製品を投入しているPolyブランドからは、片耳タイプのヘッドセット「Poly Voyager Legend 30」および「Poly Voyager Legend 50」も登場。Bluetooth接続によって利用でき、AIを用いた通話ノイズキャンセリング機能を搭載している。

「Poly Voyager Legend 30」(左)、「Poly Voyager Legend 50」(右)

またPolyからは、会議室に設置するタイプの一体型アイテム「Poly Studio V12 ビデオバー」も投入。カメラ、マイク、スピーカーが1つになった製品で、こちらもAIを用いたマイクのノイズキャンセリング機能や、AIでビデオ会議の参加者をクロップする機能などを備えている。

「Poly Studio V12 ビデオバー」

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