3眼カメラ搭載で4方向でのオールラウンダースマホに
新AI機能や初の大手キャリア販売など「Phone(3a)は大事なプロダクト」。Nothing発表会レポート

Nothing Japanは、新スマホ「Phone(3a)」を4月15日より発売する。本日4月8日、都内にて製品発表会が実施された。
デザイン/性能/コストに加えカメラも強力なオールラウンダースマホ「Phone(3a)」
発表会ではNothing Japan代表の黒住吉郎氏が登壇し、これまでの歩みを説明。Nothingはカール・ペイ氏が2020年に設立したガジェットブランドで、ちょうど1年前に日本法人のNothing Japanが立ち上げられ、日本市場へとより強く、継続的に投資をしていくことが語られていた。

その後、廉価スマホ「Phone(2a)」の日本展開にあたって、FeliCaを搭載してリリースしたこともあり、多くの支持を得ることができたと説明。世界中のファンコミュニティと共創したグリーンカラーの「Phone(2a) Community Edition」は、限定数がグローバルだと15分で売り切れるほどの人気を博したが、中でも日本は3分で売り切れと、世界最速だったとのこと。
また「Ear」をはじめとしたオーディオギアや、廉価ブランド・CMF by Nothingの製品なども展開。さらにスマホ/イヤホン製品でのChatGPT統合など、さまざまな取り組みをおこなってきた。
その結果として、設立から今年1月までの時点で累計700万台以上、10億ドル以上の製品を販売してきたと説明。ただしカール氏によると、4月現在時点で累計販売台数は800万台に迫っているそうだ。
Webサイト日本版のページビュー数(2025年1月-3月)も、昨年比で4倍へと伸長。注目度も加速度的に増えてきていることに触れ、「これはメディアの方達、プロダクトレビュワーの方達、そして支えてくださっているファン、コミュニティメンバーの方達、皆様のおかげだと思っております」とお礼を述べた。
そして、新製品の「Phone(3a)」を正式に発表。大きな特徴のひとつがメイン/超広角/望遠からなる3眼カメラの採用で、黒住氏は「これまで『Nothingスマホって何なの?』と聞かれたとき、『デザイン、パフォーマンス、コストのバランスが取れたオールラウンダーだ』と答えてきたが、それにカメラも加わった4方向からのオールラウンダーになっている」と語る。
デザイナーによると、1番苦労したのはブランド独特の透明なデザインを踏襲しつつ、3眼カメラを融合させることだったそう。しかし詳細は明かせないものの、伝統的なデザインや工芸品、ポップなタイポグラフィといった「日本のデザイン」に大きな影響を受けて、今回のPhone(3a)は完成したという。

大手キャリアと初の協業。楽天モバイルでブルー限定販売
カラーはブラック/ホワイトに加え、楽天モバイル限定でブルーを展開。同社は「CMF Phone 1」でIIJmioとの協業を行なっていたが、日本法人設立から1年間準備を行なってきて、今回はじめて大手MNOとのパートナーシップを実現すると語った。

楽天モバイルよりコーポレートマネジメントディビジョンディレクターの大久保公博氏が登壇すると、「Nothingの独創的なデザイン、先進性、それでいて優れたコストパフォーマンスをもつPhone(3a)と、当社のデータ無制限かつ低価格な楽天最強プランを組み合わせることで、新しい価値をお客様にお届けできるのではないか、というところから協業に至った」と説明。
楽天モバイルではブラック/ホワイトを54,890円(税込、以下同)から、ブルーは約2,000円高い56,900円から販売。ただし楽天モバイルに初めての申し込みで、かつ電話番号そのままでの乗り換えの場合は最大20,000円分の楽天ポイントが還元される。発売日は4月15日で、本日4月8日12時よりサイトでの予約受付も行われている。

また、全国の対象となる楽天モバイルショップ100店舗では、4月15日よりブルーの実機展示も実施。黒住氏はこの実機展示をパートナーシップの理由の1つだとし、「(楽天モバイルショップで)Nothingのスマホ触れるんだって。と、是非ともお友達に教えてください」とアピールした。
Qualcommチップで高スペックを下支え
Phone(2a)ではMediatek製SoCを用いていたが、高機能なカメラやスペックを支えるべく、Qualcomm製SoC「Snapdragon 7s Gen 3」を新搭載する。

イベントにはNothingの大ファンだというQualcomm Japan社長の中山泰方氏が登壇し、Snapdragon 7s Gen 3は、Gen 2と比べてCPUが20%、バッテリーセービングが45%、GPUが40%、AIは30%のパフォーマンス向上を果たしていると説明。「パートナーとしてNothingをますます応援していきたい」と語った。

もう一つ、ユニークなのが新機能「Essential Space」だ。日々の中で気になったものを写真に撮ったり、アイディアをボイスメモに残したりしても、あとで探し出すのに苦労する、というケースを解決すべく、保存したものをAIが自動で整理し、提案や要約、アクションプランの生成などを行なってくれる機能だという。
Phone(3a)ユーザーには「Essential Space先行アクセス」が提供され、今後数か月以内にリリース予定のEssential Spaceの諸機能を使うことが可能。まだ新しい機能なため、「皆さん使っていただいて、どしどしフィードバックいただければ」と述べた。
そして(2a)でのFeliCa対応に続き、eSIMにも新対応。より使いやすくなったとしつつ、「色々な意味で我々にとって、とても大事なプロダクトになる。ただ、我々にとって1番大切なのはメディア、ファン、コミュニティメンバーの方々。そんな皆さんと一緒にブランドを作っていければと思う」と語り、発表会を締め括った。

- Source: Nothing