今春後半から

YouTubeショートの動画編集機能がさらに充実。AIステッカー作成や動画のリズム同期など5つ機能を追加

Image:YouTube

YouTubeは、TikTok風の縦画面動画「YouTubeショート」用の動画編集機能に5つの新機能を追加することを明らかにした。提供は今春後半から。

これまでもYouTubeはビデオエディター機能で映像の並べ替え、カット処理などを提供してきたが、「新しく改良された動画エディター」では、さらにズームやスナップ機能でクリップごとのタイミングを正確に調整・編集、クリップの並べ替えなどでラフカットを作成、音楽やタイミングテキストの追加、プレビュー機能など、アプリ内編集をさらに効率化する改良が施されている。

また、編集した動画をさらにノリの良いものにするため、「動画をBGMのビートに同期」させる機能が追加された。手動でする必要があった音楽のリズムに合わたクリップ配置が自動的に行われるため、さらに効率の良いショート動画製作が可能になる。

Image:YouTube

これも新規追加となるテンプレート機能では、クリエイターによる写真ギャラリーから好みのものをピックアップし、エフェクトを加えてテンプレートとして使用できる。

ショート動画に画像ステッカーを貼り付ける機能も追加される。このステッカーはあらかじめ用意されたギャラリーの中から内容に合ったステッカーを選択できるほか、画像生成AIを使い、テキスト文でオリジナルのAI生成ステッカーを作ることも可能になる。

YouTubeは最近、ショート動画の視聴回数の集計方法から最低視聴時間の要件をなくし、単純に動画が再生またはリプレイされた回数のカウントに変更すると発表している

この集計方法により、YouTubeショートの集計はTikTokやMetaのReelsの視聴回数のカウントに似たものになり、視聴回数が今まで以上に伸びやすくなる可能性がある。一方で、クリエイターは思わず再生したくなるサムネイルの作成をさらに重視するようになるだろう。この傾向がエスカレートすれば、視聴回数は必ずしも動画の面白さや内容の良さを反映するものではなくなることもあるかもしれない。真の評価を得るためには、クリエイターにはさらに質の高い動画を作る能力が求められることになりそうだ。

YouTubeの最高製品責任者、ジョアンナ・ヴォーリッチ氏は「クリエイターからは、これが彼らが望んでいたものだというフィードバックを得た。これは、彼らが自分のショート動画がいつ見られているかをよりよく理解できる方法だ」と説明している。

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